毎日塾や習い事ばっかりで
きょうだいで遊ぶ時間もない。」
そんな声を、大阪に住む友人親子との
電話で聴いていたころ。
うちでは、息子が家でガガガ!
とかき氷器をまわし、
小夏シロップをかけて「うーまい!」と食べ、
まいにちプールと川で泳ぎ、
友達が「そーうーたくん!」とやってきて、
楽しそうにあそんでいる。
ひまがあれば
「お腹減った!はやくご飯作って!」
という彼は、真っ黒に日焼けして、
すいかにかぶりつく。
宿題は?と聞くと、
夏休み入ってすぐに
全部終わらせた!だそう。
遊びに没頭したいから。
いつも幸せそうで
ニコニコしては口笛を吹いて、
まいにちまいにち、
こんなにも「ザ・夏休み」を
満喫している子供なんて、
今どき、いないんだろうなあ・・・うふふ。
自分の時ですら、
そんな時間はなかったように思う。
・・・・
そういえば、このあいだ、
こんな言葉をいただいた。
「同じようなテーマで書くとしても
けいこさんとは深みが違うように思えて。
どうしたらそんなふうにできるのかな?
って思うことがあります。
言葉の道具箱を増やすことかな?と
思ったり・・・」と。
わたしだってまだまだだけど、
そんなふうに思ってくれるなんて
ありがたいなあと思いつつ、
「深さって何かなあ?」
と、うっすら考えていた。
そんななかで、
本を見ているとこんな文をみつけた。
現代の生活がいかにあわただしいか考えると、
静かにじっとしていることも、それはそれで
いつもとはちがう。
”多様化された”経験と言える。
(中略)
ベストセラー作家で、
<ニューヨーク・タイムス>と
<タイム>誌の記者で、
TEDのインタビューが
のべ二百万回視聴されたピコ・アイヤーは、
静寂のなかで人生を内省する時間を持てた時に
より創造的になれると信じている。
それが唯一ほんとうの意味で
内面を動かせた時間だと言うのだ。
彼はそのことについて『平静の技法』
(菅梓訳 朝日出版社)
という題名の本も書いている。
「私の書く物の深さは、私のなかの
静寂の深さと正比例しているんですよ」
アイヤーはわたしに語ってくれた。
「私がめまぐるしく変わる
情報に満ちた記事を書けば、
読者も同様の反応を返してくる。
その情報に乗るのをたのしみ、
すぐさますべてを忘れてしまう。
”静かなやり方”で、
もっと静寂と瞑想に満ちたものを書けば、
読者ももっと静かで瞑想的になり、
ことばや文章の響く余地ができるんです」
(出典「スタンフォードの最新成功学講義
自分を大事にする人がうまくいく」より)
静寂の休息をとることは、
心身をリラックスさせ、
おちつかせてくれる効果があり
静けさは新しい脳細胞の成長を
助けてくれることもわかっているという。
・・・なるほどなあ。
現代の大人もこどもも、みんな、
いつも忙しそうに何かをしている。
スケジュールつめつめにして、
時間をおしんで。
それは時に、強迫観念のようにも見える。
何かをしていれば、成功できる。
何かをしていないと、自分はダメ。
ラットレースに乗って、どこまでもいくように。
そんななかで、
静寂の時間を持つこと。
これは、
勇気がないとできないんだろうな。
でも、
そんな時間を過ごすことや、
そのなかで愛し愛されることを
たっぷり経験したこどもたちは、
根っこを太くできる。
将来、何かをしたいと思った時にも、
自分を信じ、必要なものを取り入れて
自分らしく生き生きと、
健やかに伸びていける力がある。
それは、大人も同じじゃないかな。
「深み」につながるものって、
そういうものかもしれない。
もちろん、
日々の体現性あっての表現、
という意味でも。
夏休みもあとちょっと。
自分自身に静寂の時間を
与えてあげませんか?
それでは今日は、このへんで。
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