最近書いている編集のとらえ方に興味を持ち
メルマガ登録してくださった方、
感想をくださる方、ありがとうございます。
こちらは以前、K・Kさんから
いただいたお便り。
今日の感想です。「編集」とても興味深いです。
そういえば、子どもの頃の夢は
編集者だったな・・とも思います。
人生は選択に次ぐ選択だなーと、
最近気がついたのですが、
一つ一つの選択自体は点ですが、
それが連なり繋がって、その人の人生となる。
つまり、その人が紡ぐ文脈になっているんですね。
自分のこれまでを編集したらどんなものになるのか。
これまでの自分に自信がないけど、
今まさに大きな転換点を迎えているわけで、
俯瞰してみたら、それはそれでオッケーだ、
と言えるような気がしました。
そして。
これからの自分の人生がすごく楽しみで
仕方ないなー、なんて思っています。
編集という目線を持つと、
大きい流れで自分の人生を見れる気がします。
自分の人生を自分で選択する、
責任を持つ、デザインする、編集する。
主体的に、面白がってやっていこうと思っています。
ありがとうございます。
その通りですね。
生きることも編集的な目線でみると
すべてオッケー。
一本の生きる軸があれば、
悲しいことも悩みも
全部コントラストになってくれます。
生き方と表現、兼ね備えていけるよう
これからも楽しんでいきましょう〜。
転換期だった、村松先生との出会い
さてさて、わたしが
編集者の村松先生に出会ったのも、
ちょうど山カフェをやめる
タイミングだったんですよ。
もう2年前かな。
通販お菓子工房は残し、
それまで少しずつ積み上げてきた
表現の仕事(執筆や講座)に
切り替えようとしていた時期。
そのとき、ふつふつと湧いてきたのが
「自分が地域に移住して、
そこの人たちから感じ取った哲学や
起業して試行錯誤するうちに見えたものを、
ひとつの本にまとめたいなあ」という思い。
「ただ純粋に、伝えたい」という思いをもとに、
いざ本を作るにあたって必要なものは?と考えていくと
「編集」だなあと思ったんです。
そこでいろいろな講座を探すうち、
目にとまったのが村松先生。
先生の本は、うちにも数冊あり、
「京都を包む紙」など、切り口が明確で、
そこに漂うとうめいな空気感が好きでした。
あ!この人だ。この人に習ってみたい。
そう思って、2週間に一回、関西まで通うように
なりました。
山カフェ日記を一心不乱に作りはじめ・・・
そこで、リトルプレスの作り方を学びながら、
小さなエッセイ漫画
「山カフェ日記」をまとめることに。
まず、自由なリトルプレスの
さまざまなありようを知り、
写真でも、イラストでも、
文章でも、色でもできるな・・・!
と構想が膨らみ、最終的に先生のすすめもあって
漫画で構成することになりました。
それからは一心不乱に書きました。
毎日、朝から晩まで、小さな部屋にこもって。
朝4時くらいに起きて、先生が出してくれた課題を考え、
1ヶ月で80個くらい書き下ろしまんがを書いたかなあ。
ちょっと困るんじゃないか?ってくらい、
さまざまな質問をするわたしに、
一歩も引くことなく、いつもいつも、
先生は真剣に向き合ってくれました。
「ほんとうは、情報から情報をつくるのではなく
けいこさんみたいに”実際にそれを生きているひと”が
ものを書くのがいい。あなたは、書くべきひとです」
と応援してくれたこと、ずっと心に残っています。
ぱっと見、きらきらした金色の
粉が周りに舞っているんじゃないか?ってくらい
ふわっとした雰囲気のある女性なのだけど、
熱量はとても強くて、頼もしかったです。
一冊の本を編む編集の指導から、作品の内容
余白やリズムのつくりかた、
本の仕様・帯やタイトルのアドバイスまで。
はじめての経験で、
わからないことだらけだったけど、
先生のおかげで山カフェ日記が完成。
最後に、先生は
「ふつうだったら、100部くらいにしておけば?
っていうかもしれないけど、
けいこさんは1000部すりましょう」
とおっしゃったんです。
わたしが
「え、そんなに売れるかな」と一瞬戸惑っていると
先生は
「作っちゃったら、売るための方法は考えられるでしょ?
あなたならできると思うから。」 と。
そういえば、わたしはそれまでに
お菓子工房などを通してネットでの「物販」をしていたので、
「本もひとつの物販と考えて、ネットで集客すればいいんだよね!」
と、思いなおし、若干びびりながらも1000部すってみることに。
印刷された本がぎっしりつまった
大きなダンボールが何箱も
うちにやってきた日は「できるのかな」
と涙目になったけれど
前々から自分の土俵を
作っていくためには必要と思っていた
ブログに注力しはじめ、
それによってたくさんの人に作品をみてもらい
半年で1000部完売することができました。
ひとを生かす目を持ったひと

先生は、いまのわたしをつくる
きっかけになってくれたひとです。
作品を見極める目や、配置する目、切り口。
人に対しても、
「その人の特性」をとらえるまなざしがあり、
生かす方法も、知っている。
自分の転換期に、生き方に沿って、一歩踏み出せ、
自分の名前で生きていけるようになってきたのは
先生のおかげだと言えます。
以前は、地域にいないと仕事ができなかったけれど
いまは、どこにいても仕事ができるし、経済も回る。
そんな軽やかさをくれたのも、先生から伝えてもらった
文脈を編み、つなげるという財産があるから。
編集というものの根本。
編集というもののクリエイティビティ。
本質をおさえてらっしゃる。
それは、現実的に
本をつくるときにも、
webでブログを作るときも、
講座をシリーズ的に組むときにも
暮らしをデザインするときにも
すべてにおいて役立てられます。
受講していた生徒さんたちは
みんなそれぞれ人生に活かしたり、
リトルプレスを発表したり、
メディアを作ったりとご活躍中。
あなたにも、自分の名前で生きる一歩、
自分の生き方や仕事にいかせるものとして、
わたしと一緒に、
先生から編集を学んでみてほしいです。
6月17日京都で「生き方と表現の編集術」講座。
募集をはじめます。
詳細と募集はメルマガ内で→メルマガ登録はこちらから
先生は編集についてこんな風に表現してらっしゃいます。
”思いや考えを伝えるには、
そのための「術」が必要です。
伝えたいことの芯を見つけ、
ふさわしい表現を探ること。
「編集」とは、ものごとを結びあわせ、
新たな文脈を見いだす
クリエイティブな行為です。”
新緑の京都を一緒に楽しみましょう^^
村松美賀子さんプロフィール
(編集者、ライター、京都造形芸術大学准教授)
編集と文筆。出版社勤務の後、数多くの書籍や雑誌を手がけ、本の制作に伴って、展示やイベントなども開催する。生活文化を中心にアートや科学など、ジャンルを超えた執筆・制作を続ける。編著に『標本の本 京都大学総合博物館の収蔵室から』(伊藤存との共著、青幻舎)、著書に『京都でみつける骨董小もの』(河出書房新社)『京都の市で遊ぶ』『いつもふたりで』(共に平凡社)など多数。
◾️村松先生の著書と編集された本たちはこちら。
写真の並べ方、空気感のある言葉や視点、編集が素敵です。