語るべき人ほど外見を磨け
あ!なんかこれ、おいしい。東京のカフェ。ざわざわする店内で、ダンサーの中込さんと話しながら、さくさくのスコーンを食べて待っていた。紅茶があったかくて、ほっとする。
カツカツカツ・・・向こうから美しい人が歩いてきた。「電車が人身事故で、遅れちゃってごめんなさい」ダンサーで、モデル。英語講師をしつつ日本と世界をつなぐ活動もしていらっしゃる、知夏七未さんだ。すてきな女性は、なんで、ひとまわり大きく感じるんだろう。身長のせいではなく、溢れ出てるもののせいかな?
いろいろな話題が出る。
「わたしは昔から、人間は内面が大事、と思ってたんです。だから、外見を磨いたり、おしゃれをすることに、気がひけてたんですよね」
「あ、それ、わたしもです。でも、ああこんなに外見を美しくすると、同じことを言っても10倍は受け取ってもらえるんだなって知って、びっくりしたんです」
そうそう。わたしも昔から外見を磨くことにどこか抵抗があり、一般の女性より熱心ではない。原因は「見た目ばかりで、中身がない人」を見てきたからかもしれないし、「ボロを着てても、心は錦」を、信じ込んでいただけかもしれない。
でも最近、ある方からこんな言葉をいただいた。
「語るべきものを持っている人こそ、外見も美しくする方がいい。そのほうが、相手に伝えたいことを受け取ってもらいやすいんだから」
文章表現は「内容+形式」が整った時に、相手が受け取りやすい言葉となる。それは、一人の人としての「内面+外見」というのものに置き換えた時も、同じなのだ。
そこで、中込さんに紹介してもらい、知夏さんとお会いすることになった。体の動かし方から美容まで、本質的に美しくなりたいと思っている女性のために(というか自分のためにも)今後の講座企画を一緒にできたら、と思ったからだ。
美容フリークと本質的に美しい人との違い
「最近、美に対する捉え方も二極化している気がします。一方は美容フリークで、もう一方はなんの頓着もない人」
美容フリークって?雑誌に載ってる「小顔にするhaw to」や「おすすめグッズはこれ」をやたら知ってるノウハウ&モノコレクターみたいなのを指すらしい。
うーん。じゃあ、わたしが本質的にきれいだな、と感じる人は、美容フリークじゃないなあ。どんな人がきれいだと思う?そうだなあ・・・。
まずは、「その人の中に、自分なりの美しさの捉え方がある」こと。
そして、「その哲学に基付いて、外見の美しさが彩られている」こと。
それは、how toとかモノレベルを超えた、あり方レベル。あり方につながるための、考え方~やり方~グッズ、それならとても知りたい。何に関してもそうなんだけど、わたしは、根っこから教えてもらいたい。
美しくあることはお布施になる
「顔がキレイ」「体が美しい」など表面上の憧れではなく、「あんな人になりたい」と深い憧れを抱くような人って、いない?
その人たちが持っているものは
「自分は美しくなっていいと許可する心」と「それが相手のためにもなるという心」。
美容フリークに一抹の違和感を覚えるのは、深い意味での「お役立ち性」が少ないから。一見ノウハウには長けているんだけども、その結果が自己満足のための消費になるか?それとも、世の中の人のためになるか?には差がある。(彼氏や家族のために、という思いはあるかもしれない。でも、もっと大きい意味でのことね)
知夏さんは以前、フィリピンでNGO活動に参加していて、井戸を掘るようなお手伝いをしていた。いつもはメイクもほとんどせず行っていたのだけど、ある時きれいに着飾って現れたら、子供達がものすごく喜んで「ちなつ、きれい!!」とわんさか寄ってきてくれたという。
フィリピンの人は美に対してモチベーションが高く「ショーやろうか!」というと、生き生きとモデル並みのウォーキングをはじめるほど、前向きになるらしい。援助、と聞くとストイックでまじめなものばかりを思うけれども、美しい・楽しい、というものだってあっていい。とてもすてきな活動だと思った。
それは昔、タイの僧プラユキさんとした「お布施」の話にもつながる。
「日本ではお布施はお金ってイメージが大きいけど、ほんとうは、やさしいまなざしを向けることもお布施だし、やさしい言葉をかけることも、お布施なんだよ」
その言葉を聞いて、わたしは「ああ、日常において身ひとつでできる善行が、そんなにあるんだ!」と驚いた。
「内面も外見も美しい人がそこにいる」こと。存在自体が、人に与えられるもの(お布施)になるんじゃいかな。つまりそれだけ、伝えるべき内容がある人が美しさを磨くと、人に役立て、世の中に深い意味での「価値を生む」ということだ。
欲しいのに、受け取っちゃいけない気がする美とお金
どんな人の中にも、もともと美しさはある。その美しさをその人らしく、育てていけるかどうか?でも、美しさもお金も、みんな「ほしい」と言っている割に、どこか葛藤があって受け取れない。それは「自分の価値を受け入れられない」からだと感じる。
仲良しの経営者のあっちゃんは、外見も中身もすごくすてき。いつも、「自分が足らないのに、相手は満たせない。自分を満たしてあげられると、相手も満たせるようになるんだよ。それは、おしゃれだってお金だって一緒」と言ってくれる。
卑下することも、大きく見せることもなく、素直に「きれいになっていいんだ」「お金も、ちゃんと受け取っていいんだ」そう思えるようになってきたのは最近のことだけれど、ほんとに大切なことだなと感じる。
なぜなら、価値を感じてもらえる人になると、お互いに一期一会の貴重な機会を大切にできる。それは双方を粗末にしないことにつながるし、相手が「投資したお金も時間も、無駄にせず自分を磨くものにしよう」というモチベーションにもつながるから。
自分の価値を認めること、受け取ること。そして、人に役立つこと。それらはぜんぶ、つながってる。
だから、自分に許可を与えてあげよう。
「ステージ上でなくても、日常で自分の世界観を伝えられる”ビジュアル担当”になれたら、すてきですね」そんなことを言って、ふたりと別れた。
◾このような内容を一緒に考え学ぶ自主開催講座をしています。案内が欲しいという方はこちらにご登録を→メルマガをはじめます「ぽっちりライフを描こう」
◾️ヒビノケイコのプロフィール・執筆&講演履歴と依頼はこちら
■ヒビノケイコ4コマ新聞のFacebookページやツイッターでは、ブログ記事で書いていない情報も発信中!
はじめての方で「いいね!」と思っていただけましたら、一押しお願いします。
◾️2刷目再発売、よく売れてます。都会から山奥へ、30代移住9年目。田舎暮らし、起業、子育て、地域のお付き合い。楽しさも悩みも、すべてつめこんだエッセイ漫画。
◾️「ヒビノケイコが最近読んだ本10冊」
◾️「ヒビノケイコが愛用するキッチン道具Best10」日本の老舗の逸品~最近のヒットまで
◾️自然派菓子工房オーナーとしてオススメする「質の良いお菓子材料・サイトまとめ」
◾️私がオーナーをしている自然派菓子工房「ぽっちり堂」山の素材で手作りした優しいお菓子ギフト・内祝いを全国通販してます。