こないだ、お坊さんたちと生や死のことを話していた時に気がついた。わたしは小さい頃が一番生きるのがしんどくて、歳を重ねるにつれだんだん生きるのが楽しくなってきたのだった。


「大人になったらこんなに怖いことがある、怖い人がいる。あなたは甘い、もっと図太くならないと。」そんなふうに教えられた気がするけれど、実際はそうでもなかった。そのイメージに怯えていた頃の方が、よっぽど怖かった。

ひとつずつやろうと思うことをやってみたら、転びながらも世界が開けて行ったし、おまけみたいに好きな人たちに出会えた。それは暗かった世界に、ひとつひとつ色が足されていくような感覚。

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もし明日死ぬとすれば何をするだろう?いろいろ思いつくけど「自分が愛している人、愛してくれた人たちに、ひとりひとりお礼を言いたい」が出てくる。


誰かを好きという気持ちと、誰かを愛おしいと思う気持ちと、愛される居心地。そんなふうに思わせてくれて、思ってくれて、扱ってくれて、ありがとう。心から、そう思う。



生きていれば時々、びっくりするような出来事に出くわすことがある。予期しない犯罪、暴力的な出来事。それらは突然やってきて、わたしたちの領域に土足で上がってくる。


つい最近、身近でそういった事件が起こり、あっけにとられた。突然、大切な人や大切な空間が踏みにじられたようで、やるせない気持ちと怒りもわいてきた。守るべきところは強化し理不尽なことは許さない。けれど「恨みで返すようなことはしないでおこう」と思った。


嫌なゲームに巻き込まれそうになったとき、どうしたらいい?

勝つか負けるか?くやしい?勝っても負けても、辛くない?

同じゲームに入った瞬間、相手の世界で苦しみに踊らされることになる。

相手の仕込んだゲームから降りて、自分の世界で暮らすこと。入らないこと。こたえないこと。それは、自分の幸せのためであり、相手が悪いクセを繰り返さないために出来ること。結果的には相手を守ることになるかもしれない。それが今のところ出ている、自分なりのこたえ。


人間の闇も光も、垣間見せてもらっているこの頃は、グラデーションの幅も増さざるをえない。それでも、生きてる限りは幸せに。大好きな人たちに伝えながら、今日も淡々と祈りながら。




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