嫁ターン移住女子「彼の自営業を一緒に手伝うべきでしょうか?」


こないだ20代の女性に相談されたこと。

 



「付き合ってる彼が地元にUターンすることに。わたしも彼について関東から移住して、自分は自分で地域の仕事についたんです。彼は農業の自営をはじめていて、今度自分も仕事の契約期間が切れるので、これを機会に彼の農業を一緒に手伝ってするべきかどうか、迷ってます。けいこさんは、どう思われますか?」彼女は仕事のほかに、アーティストとしても活動してるそう。

 


うーん。ちょっとドライに聞こえるかもしれないけれど、移住してさらに同じ仕事を彼とする、ということには良い面と悪い面がある。どっちも説明した。もし一緒にやるんだったら、自分自身の軸となる仕事(彼女の場合はアート)を生かしていく方向性を考えてみるといいかも。そして”後々、自分個人の名刺となるような業績を、小さくてもいいから出す”ことが大事なんじゃないかな・・・。
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好きな人と好きな場所で、好きな仕事を一緒に!の理想と現実

わたし自身、24歳で子供を産んで、夫の地元に移住して、さらに同じ仕事(お菓子工房ぽっちり堂)を立ち上げてやってきたという経験から感じるものがある。今は、工房は任せてそれぞれ違う仕事もしているから、ずいぶん楽になったけど。


よく理想的なイメージで語られるよね。「好きな人と一緒に好きな場所で、好きな仕事を一緒にする・・!」みたいな。もちろん、それが合う人もいるよ。でも、それが合わない人もいるんだよ。これは、仲がいいとか悪いとか、そういうこととはまた関係なくね。

ずっと一緒でも平気な人、平気じゃない人


うちの場合は一人の時間もそれぞれ大事なタイプだから、四六時中一緒にいるのも苦痛だったし、さらに家庭でも仕事の話をずっとしてしまうようになり、気がぬけないのが辛かった。仕事では頑張って、ほっこりしたいんだよね〜家庭では。今はお互いの仕事に干渉しないから、すごくラクだし、平和。


人によっては「ずっと一緒でも大丈夫」であったり、切り替えがうまい人もいるので、パートナーのタイプや組み合わせによってこのへんは変わってくると思う。どっちが良い、悪いの話じゃない。自分たちがどういうタイプなのか?それを見極めるべし。
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離婚しても自立できる?


移住当初は、家族は団結してる場合が多い。移住するということは、ライフスタイルに重きを置いていて、家族を大事にしていて、仲が良い家庭がほとんど。・・・なんだけど、やっぱりどれだけ仲が良くても、すれ違いや何かの変化で、離婚してしまう夫婦も現実的にはいるのです。


今すごく仲が良いご家庭でも女性と話してると「万が一、離婚ってことになったら、わたしは自立する手段がないんだよね。それが不安で、全国でも通用するような資格とかとっておけばよかったって思う・・・」なんてことがぽろっと出てくることがある。田舎では元キラキラハイスペックな女性がそのままキャリアを生かして就職できるような会社ってほとんどないしね。


離婚の危機にいるというわけじゃない。だけど、万が一ってことはやっぱり考える。特に女性は。事実上、リスクの高い状況に追い込まれやすいから。でもそれを夫に言うと、違う意味で捉えられてしまうかもしれないから言えない人が多い。

男性も、難しいかもしれないけれどその気持ちに気がついて一緒に話し合ってあげてほしいな。大切なパートナーだからこそ、何かがあったとしても幸せでいられるように。
それは都会の主婦でも、田舎の移住女子でも変わらない不安だから。
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地域に、家、仕事、家族ぜんぶが紐付いてることのいい面・悪い面


今暮らしている地域に、家も仕事も家族もぜんぶが紐付いてるということ。これは、全部がうまくいっているうちは、とっても素敵なこと。けれど、どれか一つがうまく回らなくなれば、リスクは大きい。離婚してそこで暮らせなくなったら、いったん全部無くなってしまうことさえあるから。
 

夫がUターンの場合だと、現実的にその狭い地域で離婚してからも元嫁が暮らすのは厳しいだろう。そうなると、元嫁は家もなくなり、仕事だって自営で一緒なら、仕事もなくなる。そういう不安定な身分だと、子供だって引き取れなくて、孤独に一人でどこか都会に出て行って貧困生活・・となる可能性さえある。



考えただけでも怖すぎて「どうにか離婚しないでおこう」とは思ったとしても、人間だから、未来にどういう変化があるかはわからない。もし将来何かの理由で離婚したくなることがあった時に、”離婚できず冷めきったまま渋々一緒にいる”とか、”DVされてるのに離婚できない”という不自由ほど辛いものはないだろう。
 

感情論で済ませない

移住って、感覚、感情に基付く部分も多い。「あの土地に住みたい」「あそこが好き」というのも直感的なものだったりするし。最初は「家族一致団結して乗り越えて・・・!」という盛り上がりも見せるので、なんとかなる。けれど、その後の10年20年、地味に続けていくには、仕事にせよ家庭にせよ現実的なものが重要で。


だからこそ、パートナーとの関係も「仲が良ければいいじゃん」という感情論では済ませないで、ちゃんと客観的に、現実的に整備しておいたほうがよい。


女性としてはそういうことも頭には入れた上で、田舎でどんな仕事をしていくか?地域を離れてもやっていけるようなキャリアをどうやって形成していけばいいか?というのはすごく重要な課題。田舎で、田舎だからこそ、どんなキャリアが作れるのかな?というのもすごく興味がある。これは全国のみんなにも教えてもらいたいなー。


何かがあった時、一度は大事に思った人に不幸になってほしくないよね。裏と表、感情と現実。両面から土台は作ろう。

男性も女性も、仲が良いからこそ、話しにくくても話してみる。考えておいたらいいんじゃないかな?と思うポイントです。
ではでは、今日はここまで~。(続く)



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