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■お気に入りの空間をつくる3つのポイント



わたしは、石ころや貝など、好きなものの収集癖もあるため「断捨離」とまではしたくない方。ふつうに掃除をするけど、大幅な整理はなかなかやる気になりません。


でも今「仕事を整理して前に進みたい時期であり、体も梅雨でモヤモヤしてるからすっきりしたい!」という気持ちもあって、踏み出すことにしました。


ここで、友人が教えてくれたお気に入り空間を作るポイントはこの3つ。
・清潔であること
・色んなものがはみ出ていないこと(おさまるべきところにおさまっている)
・お気に入りのもの、美しいと思えるものが配置されていること



友人いわく、「ものすごくおしゃれなインテリア=お気に入りの空間」ではなくて、すっきりしていて自分がリラックスできること。いらないものがなくて、美しいと思えるものが配置されていることが大事だそうです。



色々と悩みとか嫌なことがあっても、その空間で自分で自分の機嫌を整えられるっていいですよね。

■「人生も編集」と先生は言った。


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うちで掃除とお気に入りのものを配置するにあたって「これは、暮らしの編集だなあ」と思いました。以前、大好きな編集者・村松美賀子先生の講座を受けていたときに、先生は「人生も編集なんですよ」ということを教えてくれたんです。



先生がいう編集の核とは、
・ものごとをどう見て、どうとらえるか?
・そして、どう切り取るか?
・そのものごとと、自分がどう関わるか?



編集という言葉からは、基本的にはメディアや音楽などが想像されます。
だけど、それだけじゃない。毎日の暮らしにおいても編集行為は日々行われているんです。


■暮らしの中の編集作業

例えば、おうちの本棚にどの本を、どの順番で、どんなディスプレイで配置するか?
好きな音楽を選び、どんな順番できくか?
服のコーディネートはどうするか?



夕ごはんのメニューをどう組み立てるか?
友人と、どんな会話やメールのやりとりをするか?
仕事のファイルをどのように整理するか?



取捨選択、並べ方、順番、組み立て、配置。
「そういうこと全部が編集なんだ」と思うと、日常がかなり面白くなってきます。
「家を掃除して、お気に入り空間を作ることは、人生の編集作業の一つなんだなあ」と思うと、断然やる気が出てきました。




食器棚の編集。


昨日は、早速家とアトリエを開け放って掃除。幸いにも晴れだったので、風をとおして、干すものを干して、いらないものを捨てました。書類とメモ、描きっぱなしになっていたものはそれぞれのファイルに整理。これだけでもアイデアの断片にふれ、ムクムクと脳が刺激されていきます。

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昔カフェをしていた時に使っていたお気に入りの食器が眠ったままになっていたので「これを家で使いたいな」と思うものを、家使いに。「とっておき、お気に入りこそ毎日使う」をテーマにして選ぶことにしました。



なぜかというと「もったいない、いつか大事なお客様がきたときのために・・・」と思って置いておいても、いつかはほとんどない。だったら家でふだんから使って「ああ、やっぱりいいな。この器に入れるとすてきだ」と毎日思えるほうが豊か。

■「なんとなく合わないもの」に囲まれて暮らしてた


お気に入りの器たちを家の食器棚に入れるためには、反対にいらない食器を選んで出さなければなりません。いらないものを出していくと、食器棚の8割はいらないものでした(涙)


「なんとなく置いておこう」「もらったし使わな悪いかな」「昔好きだったし(でも今は好きじゃない)」
そんなお皿がほとんど。



やっぱりそういったお皿は、使っていて違和感があるんですよね。「うーん・・・なんかしっくりこない」「合わない」「このお皿だと盛り付けがいまいち気合入らない」無意識に思いながら使ってたんだなあと、改めて気がつきました。
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思い切って出してみるとスペースが空き、きれいにふいてお気に入りの器を入れると、なんだか見違えてきました。きらきら。



比率でいうと、
(以前)いらないもの8:使いやすいもの2→(今)お気に入り5:使いやすいもの5に変化。



なんとなく合わないものを毎日自分たちに使わせるか、ちゃんと気に入って選んだものの良いエネルギーに触れて暮らすか。自分を粗末にしないで、ちゃんと気をおいて毎日暮らすための良い機会だなあと思いました。


取捨選択し、お気に入りのものを配置する編集は、きっと人生の時期によってもバランスが違ってくるんでしょうね。


■人生の優先順位の編集


わたしは、カフェをしているとき、優先順位がつねに「不特定多数の人のために~する」でした。敷地が同じ場所だったというのもあり、自分と大切な周りの人はあとまわしになりがち。


だから、食器にしても「自分や家族のために」良いものを使ってもいいとはなかなか思えず、手付かずだったんです。お庭も同じで、以前は「お店に来るお客さんが喜んでくれるように」と思いながら手入れをしていたので、それがなくなった時、しばらくどうしていいのか分からなくなりました。


■自分のために花を植えていいんだ!という発見


そんなあるとき海外のアーティストのお庭の本を見ていたら、
「自分たちの毎日の暮らしを充実させるために」
「アーティストの創作意欲が湧き出す空間のために」


そういった理由で、お庭の手入れや暮らしのデザインが当然のように自分たちのためにされていて、なんだか涙がでるほど感動しました。


パリのガーデニング (クリエーションシリーズ)
ジュウ・ドゥ・ポゥム
主婦の友社
2014-10-02



「自分のために、花を植えていいんだ」
それがすごい発見だったんです。


■内的な空間を充実させると、外側へもいいパフォーマンスができる


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忙しくても、コーヒーをキッチンで入れる。好きな音楽を心地よくかける。疲れたらアロマオイルをいれてお風呂に入る。ひとつひとつ「自分のためにしていいんだ」と思ってやっていくうちに、毎日の充足感が増します。


生活の軸は自分と、大切な人でいい。執筆の仕事でも、アトリエや毎日の時間が充実していること。内的な空間を大切にしていると、外で触れる人により喜んでもらえるものが描けます。



つまり、「内的な空間を充実させれば、外側へもいいパフォーマンスができるんだ」ということなんでしょうね。



こんな風に、ちょっとしたことで毎日の充足感が変わる「暮らしの編集」「人生の編集」としてのそうじ。梅雨でよどんだ気持ちや体になっていたら、ぜひおそうじしてみてくださいね。

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■著作エッセイ漫画
山カフェ日記~30代、移住8年。人生は自分でデザインする~
山カフェ日記~30代、移住8年。人生は自分でデザインする~ [コミック]








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自然派菓子工房「ぽっちり堂」
山の素材で手作りした優しいお菓子ギフト・内祝い