■リトルプレスの作り方~個人メディアから流通まで。半年で1000部がほぼ自己メディアで完売しそうです。
今日は、私が実践してみたリトルプレスの作り方~流通までの大まかな流れを、まとめてご紹介したいと思います。リトルプレスって何?という方から、本気で作ってみたい方までどうぞ楽しんで行って下さい♪
ヒビノ ケイコ
Live design研究所
2014-09-10
・・・が、その心配をよそに、およそ半年で1刷り目1000冊が完売しそう。次はKINDLE化して、紙は何部刷ろうか?と考え中。私は、もともと事務作業が大の苦手。なので書くことに集中したいと思い、それなら「自己メディア」としてこのブログを本格的に運営してみて「この人の本が欲しい」と思ってくれる方に買ってもらったらどうだろう?と実験してみて半年。ほぼそこから売れてしまいました。(参考記事ブログ作家活動6ヶ月目「人生すべてが表現になる」失敗は何度でもして良く、変人がメリットになり、違うまま尊敬し合えるフィールド)今まで僻地で、山カフェやお菓子のネット通販をしてきた経験も大きく、無理なことを可能にするに燃えてしまうようです。
■印刷した本のダンボールに囲まれて青ざめたあの頃
描くことも大事だけど、売れなくて赤字だと、続けていけない。どれだけ素晴らしい作家さんが、素晴らしい作品をつくっても、食べていけなければ生きていけない。作家とかアート分野だと、そのへんは濁される場合もあり、稼ぐのは悪いこととイメージをもたれる方もいますが、サラリーマンの方がいくら働いてもお給料が出なければ生きてけないのと一緒です。
出版不況の今日この頃、どうやって本を売っていくか?どうやって作家が食べていくか?ということは切実で、芸術文化の保持、発展においてすごく重要な課題だと思います。
■リトルプレスって何?
石川理恵
グラフィック社
2011-03-10
リトルプレスというのは、自分ひとり、または仲間とともにつくるインディーズスタイルの出版物です。大手出版社や一般的な書店流通を通さずに売っていきます。自分自身が夢中になっていること、好きなこと、気になることなどが自由なテーマを設定でき、形もスタイルも自由。伝える、ということが真ん中にある出版物です。
■リトルプレスの手間。ネットで個人メディアを使って売る。

リトルプレスは実際に作ってみると、全ての工程が経験できるのでものすごく勉強になります。ですが、その分手間もかかることが身にしみて分かります。リトルプレスには思ってもみない発想で作られているものも多く、新しい刺激がつまった存在。ですが「伝えたい!」という思いで、それだけ手間をかけて作っても人の手に渡っていかない、売れない・・・というのは本当に残念なこと。伝えたいからつくったのに、伝えられる人がいないなんて寂しいです。
出版不況の昨今では、リトルプレスでも大手出版でも、自分で集客力や販売力を持っていることが作家としては重要な要素になってきています。リトルプレスを作った際、全国の魅力的な書店さんに置いてもらう、またはフェアやイベントに出るという方法が一般的。一方で、自己メディア(SNSやブログ、イベント)を駆使してそれなりの価格で販売するという方法も編み出していけば、作家活動のあり方が広がるのではないでしょうか?
■自己メディアのツール
私が使っているのは、こちらのツールです。特にフェイスブックコミュニティにファンが付きやすい傾向。今はSNSからの流入が多く、共感していただければシェアが起こるため、作家性の強いかたは向いているんじゃないかな。SNSで共有してブログでしっかりと読んでもらう。共感してくれれば、ファンになって下さる、という流れです。・ブログ→ヒビノケイコの日々
(2014年11月に本格的にスタート~2015年5月現在10~35万PV)
・facebookページ→ぽっちり堂 ヒビノケイコ4コマ新聞
(2014年8月スタート~2015年5/8現在5027人)
・Twitter→(@hibinokeiko.)
(いつ始めたか忘れました・・・ヽ(TдT)ノたぶん2014年11月からかな?2015年5/8現在1154人)
数字は数字で、上がっていて嬉しいのですが、私は見物人が多くなることよりも、丁寧に表現し、しっかりとしたファンの方、仲間が増えていくことを大切に運営したいと思っています。実際にファンの方は人柄が良い方が多いです。こういう方たちがこれからも支えてくれることは、本当にありがたいことです。
■amazonのe托販売

私は個人出版社を作り、amazonのe托販売に登録して本を販売しています。(https://www.amazon.co.jp/gp/seller-account/mm-product-page.html?topic=200329780)アマゾンの場合は、手数料が商品価格の40%。普通の書店さんがだいたい20~30%なので、アマゾンの方が少々高いんです。ただ、個人メディアの影響力が大きくなるほど、ネットから気軽に買えること、送料が無料であることなどから部数がたくさん売れます。他のブロガーさんや著名人がサイトで紹介しやすい、というメリットもあります。
なので、売れた数×売上からいくと、私の場合は結局こちらの方が利益が出る印象。何よりも、沢山の方に読んでいただけるということが嬉しいです。
アマゾンという存在には賛否が分かれていて、それぞれがどこにこだわりを置くかによると思いますので、それも含めて検討されると良いかと思います。
■個人出版社の立ち上げ方。ISBNコードと書籍JANコードの登録申請

個人の本屋さんではなくてもOKな場合が多いですが、大手の本屋さんやamazonで販売する場合には、ISBNコードと書籍JANコードが書籍に付いていないと、取り扱ってくれません。(上の写真のバーコードと数字の部分)日本図書コード管理センターで、それらの登録が必要です。サイトに登録の手順が書かれてますのでご参考にどうぞ。→(http://www.isbn-center.jp/regist/index.htmlISBN)このコード登録にはお金もかかりますので、自分がどこまでどんな人達にどんな手段で売りたいのか?をよく考えて判断することが大事です。
■印刷会社
私が検討した会社は、グラフィック社(http://www.graphic.jp/)、レトロ印刷JAMhttp://jam-p.com/、ウェーブ印刷、プリントパックなどでしたが、最終的には今までぽっちり堂でも印刷物を発注しなれていたグラフィック社にしました。予算や部数、仕上がり具合など、電話やメールで丁寧に教えてくれるのも良かったです。今はリトルプレスに特化した印刷会社もあるので、色々と調べてみると面白いですよ。
■編集の講座

松岡 正剛
講談社
2000-01-20
私は、大阪芸術学舎にて憧れの編集者で著者、村松美賀子先生の講座が開かれていたのを機に、習いに行きました。コスパも良く、毎回じっくりとみていただけ、編集の基礎も教えていただけたのは素晴らしく良かったです。こういった講座があれば、ぜひ参加してみて。(参考記事大人になってからの学びは、コスパが高い。社会人大学講座がアツい!質高い出会いと社会で実践できる力。東京芸術学舎)
■参考にした本
石川理恵
グラフィック社
2011-03-10
製作の仕方、テーマ設定、実際にされている方の実例、構成、デザイン発注の仕方、印刷発注の仕方、販売流通の方法、リトルプレスの持込を受け付けてくれるお店まで、一通りのことが載っています。私はこちらをざっと読んでから、それぞれについてはネットでもっと詳しく調べたり、デザイン、編集など知り合いの方々に相談したりしました。粘り強くないと一冊の本は仕上がりませんが、ものすごく勉強になり、出来上がったときの喜びは計り知れませんよ。
■セルフパブリッシング入門

Kindleセルフパブリッシング入門 電子書籍でベストセラー作家になろう [Kindle版]
小泉俊昭 日本実業出版社 2013-06-21
電子書籍を発行するならこちらは必読。一通りのことが分かります。
電子書籍を発行するならこちらは必読。一通りのことが分かります。
■鈴木みそさんの本
漫画家の鈴木みそさんは、自分自身で描いた漫画の電子書籍を作り積極的に売っている方です。実際の体験や実例、考え方もわかってすごくためになります。作家として描くだけでなく、ちゃんと売って食べていくモデルとして尊敬。
鈴木みそ
2014-01-23


■参考になるリトルプレスが売っている本屋さん

京都の恵文社(http://www.keibunsha-books.com/)、元ガケ書房のホホホ座http://hohohoza.com/など、全国にはこだわりのある素敵な本屋さんがあります。そのような場にはリトルプレスも沢山。最新の流れや風を知れて面白い。どんな風に作ってるかな?と色々買って、研究してみると良いですよ~。
■シゴトヒト文庫さんのやり方も、すごく参考になりますのでぜひ研究を。私も色々と試行錯誤してみます。
→http://shigoto100.com/week2012shigotohitobunko
(~以下引用~)
こちらは、自分の生き方・働き方を考える「シゴトヒト文庫」という、新しい本のレーベル。こういったやり方もある、と頭にいれておくと、発想が広がりますね。
実はこの本、3,000部限定ではあるのですが、印刷代だけで考えれば税込35万円ぴったりなのです。しかも、クオリティに妥協はしていません。一冊1,200円で売るので、売上は360万円。すべて自分の手で編集し、売ることまでできれば、実に粗利90%以上です。本の著者に入る印税は、一般的には多くても10%ほど。たとえどんなに売れたとしても、本を書くだけで生きていける方はごく一部です。でもインターネットなどで広報し、DTPでデザイン・編集できれば、これだけで生きていくこともできるお金になるのです。この本のデザイン書式や、印刷方法はオープンにします。そして世の中に新しい働き方をするヒトが増えることを期待しています。http://shigoto100.com/week2012shigotohitobunko
何をしてもいい、自由だからこそ難しいリトルプレス。でも出来上がって伝わるべき人に伝わったときの喜びは果てしないんです。やってみたいな、やろうかな、という方は、ぜひ楽しんでみてくださいね♪
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◾️2刷目再発売、よく売れてます。都会から山奥へ、30代移住9年目。田舎暮らし、起業、子育て、地域のお付き合い。楽しさも悩みも、すべてつめこんだエッセイ漫画。
◾️「ヒビノケイコが最近読んだ本10冊」
◾️「ヒビノケイコが愛用するキッチン道具Best10」日本の老舗の逸品~最近のヒットまで
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