地域を紹介するときに、言いがちなセリフ
最近、移住支援NPOれいほく田舎暮らしネットワーク視察や講演の依頼が。
全国で移住支援をされている方々とお話しすることが増えました。
そんな中でよく話題に登るのは、年に数回都会で行われる移住相談会のこと。
移住希望者さんが、全国各地の移住支援をしている市町村のブースを回られるんです。
そこで、ほとんどの行政の方が自分の地域をおススメする言葉が、
はんをついたように、このセリフらしいんです。
「誰が地域を紹介するか」が大事
ひ~!確かに。言いがちだわ・・・
どこの地域も、自然と食べ物が素晴らしいに違いありません。
私が住んでいる高知県嶺北地方もそうです!
で、考えてみたんです。地域を紹介する言葉について。
そして気がつきました。紹介する側には二種類の人がいること。
「この人から聞くと、残念ながらあんまり魅力的に聞こえないなあ」って人と
「この人から聞くと、すごく素敵に感じる」「行ってみたい、住んでみたいな」って思う人。
いませんか?
このように、まず意外と大切なのが「誰が」言っているのか。
そのあと、「どんな風に紹介しているのか」だってこと。
地域は料理前の素材
地域って、いわば「ただの素材」なんです。
例えば土地とか、自然とか、野菜とか、人とか、廃校とか、お店とか・・・
まだ料理される前の、素材だけがある感じなんです。
それをどうおいしく味付けするか?
どんな味やフレーバーにしていくのか?
それは、関わる人次第なんです。
「この人が地域を紹介すると、その地域が素敵に見える」
「行きたくなる、住みたくなる」っていう場合はですね、
そういう事実がそこに元からある!!ってわけではなく、
こういう仕組みになっているんだと思うんです↓
その人の、まなざし。
その人の、行動。
その人の、地域とのかかわり方。
その人のフィルターを通して、地域がこちら側に見えてくる。
「こんな地域最低」「こんな地域、いいところなんてない」って思っている人の見え方と、
「この地域には、すごいものがある」「この地域に来て発見がたくさんある」という人の見え方は違う。伝わり方は、当然違う。
実際、心から「うちの地域はすごいんですよ」と思えていないけど、
人にすすめている人が言う言葉は、どこか伝わってしまうもの。
優しいまなざしで、そこにあるものを発見しようとするかどうか。
そして、見つけたすてきなものを活用し、どんどん地域を素敵にする行動を実践する。
地域の人にも周りの人にも、いい地域だよってその人の感じる良さを発信する。
これを繰り返しているうちに、どんどんいい人も周りに寄って来るし、
皆で協力し合って素敵な地域ができてゆく。そんなサイクルが始まります。
私の住む嶺北地域でも、それぞれ地域に住む個人が地域の良さを見つけ、
それぞれのアプローチが重なりあって盛り上がってきた気配があります。
■地域育ては恋愛と似ている
もし、これを恋愛と置き換えて考えたとしたらどうでしょう。
通じるところあると思うんですよね~意外と。
例えば、カップルがいたとして、そんなに一般的に見て美人な彼女じゃなかったとします。
ですが、彼氏が良いところを見つけて
「美人だね」「かわいいね」「意外とここがすてきだね」と毎日せっせとほめまくる。
すると女の子は、どんどんどんどんきれいになる。
そんな現象は何度も見たことがあります・・・.。゚+.(・∀・)゚+.゚
反対に、今では年収など条件で男性を選ぶ女性も多いですが
条件や顔はあまりよくなくても素敵なところのある男性を見つけて、
「すてきだね」「いいよね」とほめまくったらどうでしょう?
その男性は本当にすてきで頼りがいがある男性に変化してゆく。
こんな現象も何度も見たことがあります・・・.。゚+.(・∀・)゚+.゚
こんな感じで、
■いいところを見つける視点を持つ→かっこいいと思ってみつめる
■それをもとに行動する→かっこいいと毎日言う→美人、イケメンになる
地域作り(育て?)も同じだと思います。
■あなた自身がどのようなまなざしを持つか?
どのように生きれば、その場所が素晴らしい場所になるか?
大切なのは、自分自身のあり方。
「ここに来れば~してくれますか?」
「ここに来れば~を与えてくれますか?」
答えは、
「与えられるものはありません」
田舎は、行政サービスに関しては都会より範囲が少ないし、
自分たちでしなければいけないこと(例えば集落の活動や消防など)も沢山あります。
お店や若者も少ないです。
最初から与えられるものはないという前提で、
自分ができることを考えた方が、
精神的にも消耗せず健全に暮らせます。
「今度はあなたが、あなた自身がどのようなまなざしを持ち、そして行動するか?」
「どのように生きれば、その場所が素晴らしい場所になるか?」
それを体の芯にすえて、地域に入ってくださいね。
誰かのまなざしを通して見せてくれた地域の美しさ。
今度はあなたがフィルターになって、また違う視点やアプローチで育て、
美しく伝えてゆく番です。
この記事はいかがでしたでしょうか?
ヒビノケイコ4コマ新聞のFacebookページやツイッターでは、ブログ記事で書いていない情報も発信中!
はじめての方で「いいね!」と思っていただけましたら、一押しお願いします。
関連記事
■多様な個がつながる強さは嶺北に。移住希望者が知るべき地域特性とは?http://livedoor.blogcms.jp/blog/hibinokeiko/article/edit?id=16717479
■空き家を借りる交渉のコツまとめ。条件よりも温かい人柄でhttp://livedoor.blogcms.jp/blog/hibinokeiko/article/edit?id=17961075
____________________________
■幸せになるための移住を応援しています⇒NPOれいほく田舎暮らしネットワーク
移住希望の方への窓口と移住者同士、地元をつなぐネットワーク作りをしているNPO。夫が事務局長をしていますのでお気軽に。
■私、ヒビノケイコについて。
高知県の山奥で暮らしながら作家活動をしています。
こちらは新刊のエッセイ漫画。移住のこと、田舎暮らしのこと描いてます♪
山カフェ日記~30代、移住8年。人生は自分でデザインする~ [コミック]
■自然派菓子工房ぽっちり堂ネットショップ
私がオーナーをしている山のお菓子工房ぽっちり堂。
→http://www.pocchiri.com/
田舎に仕事を作るために作った、地元素材のお菓子工房。
焼きたてのやさしいお菓子ギフト。お歳暮にどうぞ♪
■全国での講演(移住支援、地域活性化、キャリア授業)や田舎へのスタディツアーも行っています。☆執筆、講演などお仕事依頼はこちらまで→info@pocchiri.com
■自然派菓子工房ぽっちり堂ネットショップ
私がオーナーをしている山のお菓子工房ぽっちり堂。
→http://www.pocchiri.com/
田舎に仕事を作るために作った、地元素材のお菓子工房。
焼きたてのやさしいお菓子ギフト。お歳暮にどうぞ♪
■全国での講演(移住支援、地域活性化、キャリア授業)や田舎へのスタディツアーも行っています。☆執筆、講演などお仕事依頼はこちらまで→info@pocchiri.com