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24歳の時、高知の山奥での暮らしを決めました。
「腰をすえて暮らし、そこにあるものを愛して活かし、伝えて生きてゆきたい」
そう思いました。
それまでも京都の田舎で暮らしてはいましたが、
そこはやはり都会の片隅の田舎。
高知のような本気田舎(日本昔話みたいな山)は初めてでした。
実際に移り住んでみて、生きてゆくことの大変さもたくさん感じました。
例えば、
・月15万円~20万円程度で一家を支える収入の少なさ、仕事を作る困難さ。
・地域活動は大事だが、高齢化で少ない若者にたくさんの役が集中してしまうシステム。
・広大な山や田畑を手入れする時間とエネルギー。
・学校は一つだけ(で高校は存続の危機)、産婦人科、耳鼻科などはない。
・米軍の戦闘機が飛ぶ、さらに最近ではオスプレイも夜間飛行。
(賛否両論ありますが、超轟音でやはり怖いと直感的に感じます)
・車がなければ成り立たない、年をとった時孤立してしまう可能性のある不便さ
これは一部ですが、そんな感じでもろもろあリます。
実際に住んでみて困ったり悩んだりしながら、試行錯誤して生きています。
また、田舎に住んでみて分かった日本の「しわよせ構造」も感じています。
例えば、原子力発電所は田舎、使う電力の大半は都心。
米軍基地は沖縄、でも実は日本全体の問題。
その構造を実際に体感する場面が田舎ではあります。
知識では知っていましたが、
実際暮らして当事者になったときのせつなさは全く違うものでした。
でも、実際に痛みを知った上で、これからを紡いでいけることは良かったなと思います。
反対に生きてゆくことの豊かさもたくさん感じてきました。
・お金や公的機関に依存しすぎない地域や人の助け合いがあること。
(例えば地震が起きたとき、あの家には○○さんが住んでいて助けに行かないといけない
ということが、いつもの親密な付き合いで把握できている。)
・食べるものを自分で作れる強さ、幸せ。住むところは基本的にある安心感。
・地域全体で子供を見守り育てられることの豊かさ。
・自然と共に生きる感覚、お金以外の豊かさが存在し、人生トータルの幸せバランスがと
れていること。
・乗り越えていかないといけない問題があるからこそ地域全体を考える大きな価値観が産
まれるところ。
・仕事が無いから作ろうという、何かを生み出す強さやバイタリティーが産まれるところ。
・・・そんな風に、
生きてゆくことの大変さと、生きてゆくことの豊かさを
実際に生身で感じることが大事だと思います。
机の上の知識でわかったように振舞うのではなく、
知らない場所に行ったり、実際に体験することの大切さ。
どこか遠い評論家目線でなく、
当事者としての体感を持ち、
小さくても自分の暮らしの中でできることをしていくこと。
都会や田舎、どこで生きるにしても、
光と影はありますが、
そんな体感と、タフさ、柔軟さを持って、
今いる暮らしを「大切に」していきたいですね。
Copyright (C) 2008 Keiko Kawamura.pocchirido. All Rights Reserved.
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