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さくらももこさんがお亡くなりになった。




ちょうど小3の頃に、ちびまる子ちゃんのアニメも始まり「私、まるちゃんと同い年なんだなあ」って、何となくうれしい気持ちで観ていた。




その頃、親戚の叔母さんのお家で、ちびまる子ちゃんを模して「ちびわる子ちゃん」といういたずら好きの女の子のマンガを描いていたら、それを見たおじさんが「けいこちゃんは面白いなあ。将来はマンガ家になるんか?」と声をかけてくれ、その後美大にすすむことに繋がった。




特に、初期の単行本で描かれてる、あまり可愛らしすぎない毒舌のまるちゃんが好きで、何度も何度も、本がクタクタになるまで読んだ。





まるちゃんは、色んな意味で私に影響を与えてくれたように思う。





いちばんは、一歩引いたクールで冷静な目で、小学校生活や家族のことを見ているところ。





そこには笑いがはさまっていて、独特の距離感があり、「そういうふうに物を見ると、どんなこともちょっと面白おかしく見えてくるなあ」と感じた。




私の場合、小学校時代はそこまで、のほほんとした生活ではなかった。学校では全体的にいじめが流行っており、自分が標的になっていなくても、殺伐とした空気に喉元がキュっとなる感覚を持っていた。勉強はよくしたけれど、今思えば、知識を詰め込んでいくタイプのものは、ほとほと合ってなかった。ホッとする瞬間はあまりなく、早くこの時間が過ぎてしまえばいいのになって願っていた。




それでもなんとか、大人になるまでプロセスを経てこれたのは、どこか一歩引いた視線を保つことができたから、かもしれない。それは、出産、子育て、移住後、仕事・・・今に至るまで、あらゆる活動の中で適用されている。




さくらさんのエッセイに、「そういうふうにできている」という妊娠出産エッセイがあるんだけど、「子を産む」という、一世一代の生死に関わる瞬間であれ、どこか俯瞰して自分の体や気持ちや状況を、描写されている。




この作品は爆笑しながら、涙が出てくるようなところがあって、出産後、救われた。




ああいうのを「励まされる」っていうのかもしれないけれど、この世で生きている中で見える、人間のバカな部分とおもしろい部分。どちらも含めて軽やかに描かれてるからこそ、自分の中にある角ばったものや、どろっとしたものも、すーっと、笑いと一緒に手放されていくのかなと思える。





後になればそれらは、いつの間にか「くっくっく・・・」と思い出し笑いしちゃうような出来事となり、自分の一部に統合されている。




その瞬間、やったね、と思うのだ。









たくさんの素晴らしい作品を、ありがとう。
さくらももこさん。安らかに。
 






そういうふうにできている (新潮文庫)
さくら ももこ
新潮社
1999-06-30






 


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