今日はバレンタインですね。
チョコもいいけど、わたしからは詩を。
「詩ってなんだろう」(筑摩書房)という
谷川俊太郎さんの本のなかには
様々な詩人の詩がのっています。
詩を読んでいると、いつも
「ことばの絵の具で絵をかくのが詩人なんだなあ」
と感じるのですが、この本から、ひとつ。
「生きる先々」山之口獏
僕には是非とも詩が要るのだ
かなしくなっても詩が要るし
さびしいときなど詩がないと
よけいにさびしくなるばかりだ
僕はいつでも詩が要るのだ
ひもじいときにも詩を書いたし
結婚したかったあのときにも
結婚したいという詩があった
結婚してからもいくつかの結婚に関する詩が出来た
おもえばこれも詩人の生活だ
ぼくの生きる先々には
詩の要るようなことばっかりで
女房までがそこにいて
すっかり詩の味おぼえたのか
このごろ酸っぱいものなどをこのんでたべたりして
僕にひとつの詩をねだるのだ
子供が出来たらまたひとつ
子供の出来た詩をひとつ
この詩に対して、この本の中で
谷川さんが付け添えている文章はこちら。
しじんは、詩をかいておかねをかせぐけれど、おかねのために、詩をかくのではない。
かきたいから、かかずにいられないから、詩をかくんだ。
詩をかきたいきもち、詩をよみたいきもちは、
こころのいちばんふかいところから、わいてくる。
わたしは、時々この文章を読んで、
原点に立ち戻ったきもちになるんです。
あらゆる表現が、創造が、
こういうところから、生まれていると思う。
ただ、それは社会の中で隠れてしまいやすいし
いろんな状況にまみれて、
忘れてしまうこともあるから、
ひっそり、でも確かに、
自分の体の奥に持っておく場所が必要で。
あなたは、どう感じましたか?
すてきな夜を。
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