沖縄、生ぬるい風と夕暮れの影。




渋滞をやっと出たタクシーから降りると、

ぼおっと黄色い光に、ごちゃっとした店内が見えた。




昔から、ギャラリー的なお店に入るときは、

ぴりっとした緊張感が走る。




ポリシーを持って世界を作っているオーナーさんの、

大切な部屋に入らせてもらうような、そんな感覚だから。




ちょっとだけ近付くのが怖い。

でも、何があるのかを確かめずにはいられない。




よし、と少しだけ勇気を出して

「こんにちは、みせてもらってもいいですか?」と

ガラガラっと扉を開けた。




太いまゆ、くたっとしたブルーのシャツ。

芯に自分がある人特有の雰囲気。

オーナーさんは、意外と気さくに話してくれる。




でこぼこ、長い短い、赤い青い、白い、黒い。

これはお湯のみ?それともすりこぎ?

いろんな色や形がひしめきあっている。



 

だけど、不思議なことにぶつかりあってはいない。

なんだろう、この珍しいバランス・・・・。




札を見てみれば、

沖縄、愛知、長野の作家さんのものらしい。




ああここは、沖縄陶器だけではなく、

全国各地の、作家さんの器が選ばれた店なのだな。





うるさくなく、人の暮らしにすっと馴染む個性



 

わたしは美大で現代陶芸を専攻していた。


「オレを見て!」
「わたしがいちばん!」



こぞって自分を目立たせようとする人が多いからか、 

できあがった陶器は

ギラギラしすぎてうるさく感じたり、

毎日使うとどこか苦しくなってしまう。



だから結局、 

タンスのおくにしまいこむ・・・

そんなものが多かった。

 




てらっとして何の個性もない、大量生産の陶器しか

使えなくなった時期もあるほどだった。




だけど、「よかりよ」にある陶器たちは、

ぜーんぜんうるさくない。

へんてこなかたちなのに。



すーっとしていて、素直にふつうに、そこにいる。



「この違いは、なんでしょうね?」

とオーナーさんにたずねてみた。




すると、オーナーさんは、


「ここにあるものは個性的ではあるけれど、

奇をてらったものではないから。

 

その作家さんが、ほんとうに自分がほしいと

思うものを作っているからじゃないかな」



というようなことをおっしゃった。

ああそうか。


だからこそ、実現のためには今までの技術も
踏まえて乗り越える必要も出てくる。 





「素直だから、なんですね。


確かに、ほんとうに個性的な人は

自分から奇をてらいにいかない。


だから、近くにあっても

疲れないし飽きないのかもしれないですね」



とわたしは言った。





このお店のことは、
沖縄在住のデザイナーさんや、
春になると花粉症のため沖縄に滞在している
プロデューサーの島田さんから教えてもらって知った。


今回は講座終了後、

参加者さんたちを伴って

「陶器とカフェ巡り」の
一環で立ち寄ったのだけど・・・




昨日まで、ぽっちり舎が

沖縄で2日間開催していた

「届けたいひとに届ける文章術講座」

の中では共通することを話したように思う。





生きることと、表現どちらも磨いていくことの重要性。




素直な自分の生き方を持ち、

素直に表現している人は、

周りから見れば、自ずと個性的に見えるもの。


 


「個性を見せなきゃ、目立たなきゃ!」

と叫ぶ人とは違う、静かだけど力強い何かがある。




でも、まだまだそういう人は少ないから・・・

一緒に学び、時間をともにすることで

その人の個性を花開かせ、
増やしていきたいなあって、思ってる。





さいごに




よかりよの陶器の世界のように、

個性があってもぶつかりすぎない。

うるさくない。




誰かの生活にすっと馴染んで、

おおらかに受け入れられる。



気がついたら毎日が少しずつ代わり、
人生や世界に変化を起こしている。




そんな存在に、いつもそばにいてほしい。
そして、自分もそうなっていけたら、いい。



今日の質問



あなたがほんとうに欲しいものは、どんなかたちをしていますか?


■追伸

 

「届けたい人に届ける文章表現講座」

大阪での追加開催(4月15日)が決定。
募集を開始しています。
(締め切りは3月31日まで)


3月の沖縄講座に、
日時や場所の問題で来れなかった方たちから

たくさんご要望もらっていたので。


大阪講座の案内がほしい方は

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