ぽっちり堂のお菓子を目指してるので、
もしよかったらこのお菓子にアドバイスがほしい」と言われ、
クッキーを試食してみた。
見た目と食感と味を感じて思ったこと、
「米粉と小麦粉の割合を何%ずつにして、
混ぜ方をこう変えると、
よりさくっほろっとした食感になると思うよ」
という言葉が出てきた。
相手の方は、
「おお、食べただけで、
ここまで細かくアドバイスできるもんなんですねー」と驚いていた。
後日、須藤圭太さんの陶芸アトリエにいったとき、
そのへんに転がってる岩や木や土をみて、にわかに興奮してしまった。
ある地域の赤土を見せてもらったとき
「鉄分が多いけどこの発色はみたことない独特な赤だね」
「灰や土を釉薬にすると、こうなるよね」
「型って面白いよね」
そんな会話がたくさん出てきて、とっても楽しかった。
陶器を見るときも、いろんな方向から作品をみれて、面白い。
「わたし、意外と陶芸のこと知ってるんですね・・・」と言ったら、
須藤さんは
「そうですよ。けいこさん、陶芸専攻だったんですから」と笑ってた。
なるほど、そうだよな~。と改めて、思った。
・・・
美大時代に陶芸学科専攻で四年間陶芸やってたわけだし、
お菓子は今はスタッフが作ってくれてるけど、
最初は自分で作って発送していたんだよなあ。
わたしは過去自分の手でやっていたことに対して、
一旦誰かに任せてしまえば、
かなり未練がないほう。
特にそれについて詳しいとか、
思い入れがあるとか、まったく思ってなかった。
でも、やっぱり今までしてきたことは
自然と奥深くに身についていて、
茶道でいえば
「久しぶりに茶室に来て、なんとなく動いてたら、
すらすら動作ができている状態」と似てる。
リソースとか得意を出すときに、
自分では気がついてないけど
人から見れば、
「それすごい得意だよね、詳しいよね」というもの。
「思い入れがない」という色めがねでみているがゆえに、
こうやって見過ごしてるものも、いっぱいあるんだろうなあ。
そして、たくさんの時間がたって、
またそれらと出会ったときに
「楽しいもの」「わくわくさせてくれるもの」になっていたりして。
◾️さいごに
人と対しているときに引き出されて再発見できるものもある。
思わぬところに「できること」が転がってたら、もう一度すくいとってみて。
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