ざざざーっ
風があまりにも爽やかで気持ち良くて、
朝、吉野川沿いの野道へ。


あかいグミの実。

はやく採らないと、鳥に食べられちゃうよ。
そんなこと考えながら、お散歩。

頭に偏っていた血液が、
ぐっと体の下の方をめぐりはじめ、
地に足がつく。


こういうひと時が、
1日の質をぐっと上げてくれます。

見えないところへの投資



「感性やセンスは、
どうやったら身につくんですか?」

と、よく聞かれます。

「はてしない物語」「モモ」を書いた
ドイツの文学者、ミヒャエルエンデの言葉に
こんなものがあります。



”優れた芸術、優れた文学、優れた音楽…
これに触れて、触れて、
触れぬくことによって
「質」の知覚が生まれます。

「質」と「質」との
微妙な差異を感じ分ける力も、
人間の中に目覚めさせ、
磨き上げることができます。
 


また、ゴリラ研究の第一人者で
京都大学総長
山極壽一教授の言葉にも、こんなものが。



”独創性はそう簡単に育むことの
できるものではありません。


誰も考えつかないアイデアや、
常識を塗り替えるような発想は、
実は多くの人の考えや体験を
吸収した上に生まれるのです。


まずは、すばらしいと感動した人の
行為や言葉をよく理解し、
それを自分のものにすることが大切です。”

 


つまり、見えないものへの
投資をしていかないかぎり、

育たないものなんですね。

一見「無駄」と思われる
芸術や、自然や、講座や、

人と生で触れ合う時間。

ここに時間やお金やエネルギーを
ケチっていると、身につかない。


当座のノウハウや物質的なことは
世の中に溢れています。


それらを使いこなし、
楽しむことは大事かもしれません。



でも、それだけになっては、
いつしかすり減り、
仕事でも
短期で消費される側になります。



「作る側」として能動的に生きたい人は、
見えない部分に
投資していってくださいね。




発想の下地



日本では、アートや学びに対して、
「価値あるもの」であるとみなし
「お金と時間を投資するものだ」
とする感覚が薄いです。


それが、
今日のアート業界の荒廃を進め、

クリエイターの権利や
金銭の厳しさを担保しているなあと感じます。


また、仕事や暮らしでも
ほんとはもっと、特別じゃなく
自分の暮らしを作っていけるのに、

自分で考ず、
誰かのやり方を
インスタントに当てはめちゃう人が多い。


クリエイティブな発想をする機会が
少ないということの弊害が、
ここにも出ていると思います。



ものは壊れるけれど、身についたものは一生もの



わたしが両親に感謝しているのは、
目に見えないものに対しての
時間とお金の投資を惜しまなかったところ。

うちは、

とくべつお金持ちというわけではなく、
ごくふつうのサラリーマン共働きの家庭。

倹約するところは倹約し、
使うときは気持ち良く使う・・・
というスタンス。



小さな頃から、
「モノはいつか壊れてしまう。
でも、身についたものは、一生もの」

とよく言ってくれました。


美術館、音楽、生のミュージカル、

国内外の旅に頻繁に連れて行ってくれ、
体験にも、投資してくれました。


そうやって身についた、
見えない大量の蓄積が、

今の仕事や暮らしを紡ぐための
源泉になっているのだと思います。




「身につけて終わり」じゃない、
消費を超えたものにするために




でもね、「身についたものは、一生もの」
というけれど、実際はそうじゃないと思ってます。
身につけて使ったときに、一生ものになる。


今思えば親世代が、
バブリーで消費的だったため、
わたしの世代はそれに子供として触れたことで、
良かった部分もあるんじゃないかな、と。


例えば彼らと旅行にいく場合、
場所はいつもお決まりの
高級ホテル、高級な食事、海外のスポット。

テンプレートのように
繰り返し行くので、退屈でもあって(ごめん)

子供心に、
「これは、何のために行ってるんだろう?
普段の仕事でストレスが大きいから、
こういうところに慰安を求め、
つじつまを合わせてるのかな?」

と思っていました。

じゃあ、自分が大人になったらどうするだろう?

と考えたときに、
「慰安目的でも確認目的の観光でもなく、
何かを湧かせてくれるような場所に行ったり、
現地の人と触れ合って、
暮らしを体験したりしたいな・・・」

「そして、どうせ仕事をするなら、

ストレスはあっても、
自分が充実感を感じられる仕事をしよう


と思ったんです。

大人になって、そういう旅をするようになり、
大好きなローカル・地域とも出会うことができました。
仕事も、納得いくものをしています。

・・・

また、彼らには、
習い事はたしなみとして
するけれど、学んだら満足してしまう。

資格も、保険みたいにとったら安心、
名前を集めるのが好きなだけで、
別に使わない。

日常や仕事で生かされていない、
そんな姿も見せてもらいました。

だから、自分は何かを学ぶにしても、
「カルチャーおばさん」のように
学んでだことに満足、終了・・・ではなく、

しっかりと自分の身につけ、
必ずや、日常の暮らしや仕事の実践に生かしてやる!
と思ったんですね。

で、いま実際に、
自分の暮らしを作る際にも、
表現をする際にも、
講座の仕事で人に何かを教える際にも、
学んだことがそのまま生かせ、
経済や新しいものを生み出すモトとなってくれている。


「身についたものは、一生もの」というけれど、
実際は身につけて使うと、一生ものになる。
を感じています。


親世代には、いい体験に触れさせてもらったこと、
反面教師にさせてもらえたことふくめ、
ほんとにありがたいなと思ってます。


時代ってこうやって進化していき、
きっと、わたしたちの子供も
そう思うんでしょうね(笑)


最後に



感性の土台を体の中に作れるかどうか。


自分にとってフィットする暮らしや仕事を
実現していくために必要なのも、この蓄積。


「回り道のようで近道」


ジャンキーな情報、
インスタントなノウハウに溢れる現代で、
見えない良い質のものに投資すること、
忘れたくないですね。

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