もやもや言語化。表現は誰のもの?



「ケイコさんの文章を読んでいると、自分の中でもやもやしていたものが、それそれ!それが言いたかったの!となって、すーっと整理できます」と、よくご感想をいただきます。
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嬉しいのと同時に、自分だけでなく、必要としている方が、同じように自分の思いを形にできるようになればいいな・・・と思っています。


そう、間違えられがちなんですが 「表現=クリエイターやアーティストのもの」と、とらえてませんか?

実はそうではありません。 主婦、お勤め、小商い、地域作り・・・すべての方のためのものなんです。自分の中でモヤモヤし、ストレスにもなっていたものが、 自分の人生を明確に進む材料に変えられる。


家族や周りとの人間関係をスムーズにし、 生計をたてるもとにもなり、 人や地域に役立つものとなります。そんな風に生かせれば、すっごく楽しいですよね。 

お店も一つの表現のかたち



例えば、ここ数年、わたしが暮らす高知県れいほく地方では、 どんどん新しいお店がオープンしています。

焙煎コーヒーのカフェJOKICOFFEE
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東京の有名店が移住して作られた人気のパン屋さん「レイホクファーマーズカフェ」
 
 
そして最近では、おしゃれな地元素材のイタリアン、オンベリコ。(こちらはまた記事に書きますね)

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次は、夫の同級生が、うどん屋さんを。 こちらも有名店で修行されたあとなので、すごく楽しみです。全部紹介できませんが、他にもすてきなカフェやゲストハウス、いろいろなお店があります。


田舎の町がこんな風になるとは、 わたしが移住した10年前には、想定できませんでした。


わたしたちが移住した時、 地域の人の中には 「なんでこんなに何にもないところに帰ってきたんや」 という方もいました。 山カフェを開店させた時も「こんな山の中にお店を作るなんて、ありえない」 と言われたものです。

まあ、当たり前ですよね。

普通お店って、人口の多い集客しやすい場所に作りますから。 わたしたちは逆。 人は全然いない限界集落間際の場所に、世界を作りました。 自分たちが「ここだ!」と思った場所、 そこで自分たちの感じるもの。

まさに、心の中にあるモヤモヤを表現して、世界を作り上げたんです。

自分なりの視点を持ち、言葉や、空間や、メニューや、 時間のデザインとして表現化する。 そこに共鳴した人たちが、県内外関わらず1時間以上かかってもやってきてくれ、 人気店になりました。

そう、お店も表現の一種なんですよ。 自己完結ではなく、相手が喜んでくれて、報酬という形で返ってくるという経営視点も伴わせたかたちです。


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わたしが運営する、自然派菓子工房ぽっちり堂。(現在は通販専門店)

自分自身が資本



同じ場所にいても、感じられることは人それぞれ違いますよね。 「なんにもない」という人。 「ここにはこんな素敵なところがある」という人。 既存ではない新しい視点を、 言語化・ビジュアル化して表現できた時、 人は価値を感じて、集まってきてくれる。


「面白い街だからそこに住む」ということもできますが、反対に、「町を面白い町にして、すてきな人が集まってくる場所にする」こともできる。そんな挑戦が、至る場所で起こっているんだと思います。

そのためには?

自分の中に新しい視点を持つこと、増やすこと。 そして人と共有化するために、表現する。自分自身が、資本になります。


ぽっちりな図



そうそう、 10年前、わたしたちのモトになった、 「ぽっちりな図」があります。  暮らしや仕事、地域が「こうなったらいいな」 を思い描いて作ったビジョン図でしたが、 まさに10年経って、それが現実になっています。(自分たちの力だけでなく、周りの人たちが、それぞれ力を発揮してくれているおかげですが)

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これは自然派菓子工房ぽっちり堂の冊子です。

「思えば叶う」とよく言われますが、 そこ止まりだと、実際は叶いません。


「その構想のもと、現実的に動いた結果叶う」なんですよね。 行動は、皆さん個々が実生活の中でしていくことだとして、 やはり、考えていることを明確にし、 ビジュアル化することは、かなり重要です。


行く道を見失わないための地図にもなりますし、 何かを作り上げるプロセスで迷った時、立ち戻れる場所になるからです。


わたしたちの場合、 この図を冊子にして配ったら 「わたしもこれ周りの人に紹介したい」 「渡したいから50部送って!」 などお声かけ頂き、口コミで広がっていきました。


自分だけの世界が、他人と分かち合える世界になり、 ぽっちり堂のお菓子工房も、カフェも、 商いとして成立するようになりました。


ここでも、やっぱり「思いをビジュアル化すること」が重要だったんですね。
迷った時に戻ってくる場所であり、ぶれずに目指す場所でもある。
そんな図を書いておくと、いいですよ。



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