失敗が怖いから、やらない?やってみる?


世界一周ダンスの旅をしていた中込孝規さんに「昔はプライドが高くて、失敗するのが怖かった。だから自分から何かをしようとせずに、人のあとをついていくような子だった」という話をきいた。今の彼を見ていると、全く想像もできない。だって、すっごい爽やかで、自分からどんどん人とつながって、やりたいことをしていく人に見えるから。
 

失敗2

「失敗が怖い」といえば、大学生と触れ合う時に、二極化が進んでるなあと感じる。一方では、めちゃくちゃ熱心に勉強して、現地まで来て、自分でアポをとり、いろんな人に会いに行くアクティブな子。もう一方では、失敗するのが怖いから、と「え、これ失敗か?」と思うような小さなことでさえ尻込みして、ひたすら目立たないようにおとなしくしている子。


もうちょい、やってみればいいのに。失敗も早めにしていけば、怖く無くなってくる。転ぶのもうまくなる。自分は、なんでもまずはやってみるタイプだから、こんなに気持ちがわからないのかしら。

そんな風に思っていたところ、過去、失敗が怖くて踏み出せなかった経験を、思い出した。


バレンタインの甘酸っぱすぎる思い出



それは、バレンタインの時のこと。


わたしは小さいころ、すっごく恥ずかしがり屋で、どちらかというと引っ込み思案だった。恋愛に関しては特にそうで、自分から告白するなんて絶対できないタイプ。


小学生~高校生まで、一途に何年も片思いはするのだけど、一度も告白したことがなかった。


バレンタインの日、家でチョコレートのクッキーを焼いて、クラスメイトの女子~男子に配ったり、マネージャーをしていたクラブの部員全員にあげたり、そういうことはしていたのだけど、本命の子には、ふられるのが怖くて全然プレゼントできなかった。ちゃんと、その子のためにクッキーや生チョコを作って、ラッピングまでしているのに、家の近くまで行って結局戻って来る・・・みたいな。今では考えられないけど、ほんとにそうだった(笑)
 

 

たぶん、「ふられるのが怖い=自分を守りたかった」んだろうなあ。一番好きな人に、拒絶されたら生きていけない気がして。片思いの終わりのなさが、好きでもあった。だからいつも実際付き合ってみるのは、1番好きな人じゃなくて、向こうから好きになってくれた男の子。だいたい、本命の子のとなりにいる、気さくな男の子だったりした。そのほうが、一緒にいて気が楽だったんだよね。


はじめての告白は18歳


そんなわたしが、はじめて自分から男の子に告白したのは18歳のころ。あれだけ躊躇するタイプだったのに、その場の勢いでしちゃったという・・・。しかも実際、恋愛的に好きだったのかというと、ちょっと???な相手に。

注)はじめてというのはいつも、事故みたいなものですね。


相手は、そのころ仲がよかったAくん。 わたしは男女関係なく友達として仲良くなるタイプで、Aくんとは音楽やファッションの趣味、ちょっとモラトリアムな気質が共通していた。一緒に遊んだり、電話でおしゃべりしたり、よくしていたな。ある日、そんなAくんを共通の友達が好きになり、わたしに「いまからAくんに告白しようと思うけど、いいかな?」と聞いてきた。「あー、いいんちゃう?」って言ったあとに、胸がざわついてきた。


よく考えたら、「もしかして、Aくんに彼女ができたら、わたしとは今までみたいに遊んでくれへんようになるのかな?」と。そう思うと、すごく寂しかった。寂しすぎて、その勢いでAくんに電話して「わたしAくんが好きかも」と告白してしまった。そしたらあっけなく、「親友にはなれても、恋人ではないと思うんよなあ」と言われ、撃沈。すっごい悲しくて、何日かうわ~って泣いたけど、でも「しょうがないなあ」って諦めるしかなかった。


でも、この告白事件をきっかけに、変な自分のプライドとか妄想恋愛から卒業して、好きな人に素直に「好き」と伝えるようになったんだよね。あんなに高いハードルが、なくなったというか・・・ 「なーんだ。やってみればこれくらいのことだったのか」ってね。 


むしろ、相手がこたえてくれても、こたえてくれなくても、見返りを求めることがなければ「好きな人に好きと言うこと」「言われること」は、愛情が増える、気持ちの良いことだなと感じた。そして、ちょっとずつ相手と育てる恋愛を覚え、反応でも反動でもない、本当に好きな人と付き合うようになっていった。


自分で勝手に設定した壁


 

失敗

恋愛じゃなくても、仕事でも日常でも、情報発信でも、「勝手に自分が設定してる高い壁」がある。自分を守るための、いらないプライドを守るためのハードル。


だけど、それを一回でも突破してみると、あとはもう・・・(少々、勢いがとまらないくらいに)スムーズ。何度でもやってみて、試行錯誤して、ダメだったらダメで受け止めて。諦めて、また前を向いて歩くだけ。失敗をしないことよりも、失敗も含めての試行錯誤サイクルがフツーになること自体が「スムーズ」なんだと思う。


ピアニストの友達は、「ピアノを練習しなきゃ!と思うのだけど、ピアノの前に座ることが一番高いハードルなんだよね」といつも言う。弾く前は躊躇もいっぱいあるけど、座ってしまえば指は動き、曲が弾けちゃう。


わたしの仕事もそう。文章も書こう書こうと頭の中で思っているうちは、すっごい億劫で、できるのだろうか?どうなのだろうか?と日が暮れるまで考えられる。ハードルは、パソコンをひらいてキーボードを打つまで。でもそこまですれば、そのあとは文章が書けてゆく。


中込さんみたいに世界に旅に出れば、その場で起きたことを何とかするしかなくなる。自分がいくら非力でも、生きていくために周りの人と協力しあうことを選び出す。

そこから、はじまる。 


さいごに



失敗が怖い!っていう人ほど、最初の壁を早めに突破してしまうこと。

一番怖いことこそ、一歩踏み込んでみる。

失敗が怖いからこそ、やってみよう。 



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