この間、移住女子サミットで仕事について話しているとき、「季節労働に対してネガティブなイメージのない地域」もある!ということがわかった。

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登壇していた移住女子のひとり、渡邊加奈子さん(写真中央)彼女は長野県へ移住して暮らしている。実は、彼女はわたしと同年代でしかも同じ京都精華大学出身。環境学科で学んだそうで、そこでの学びをもとに自然と田舎で暮らすことになったみたい。なんか、めっちゃナチュラルにそういう道に入るの、わかるー(笑)と意気投合。ひょうひょうとしながらしっかりとした足取りを感じる、すてきな女性だった。


彼女は「移住した先で、どうやって仕事をみつけたらいいですか?ありますか?」という方からの質問に、


「もちろん、募集を探して就職する、もしくは起業するという方法もあります。けど、意外とおすすめなのは、ハローワークに出ていない、季節労働を組み合わせて暮らすこと。結構たくさんあるんですよ。例えば、今だけケチャップを作るのに1週間働いてくれる人探してる、とか、除雪作業とか・・・」と答えられていた。


わたしは、高知県に住んでいるので、長野ほど目立った季節労働ってないんだよね。でも、ハローワークに出てない仕事とかは、言われてみれば、ある。

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(関連:「田舎暮らしといえば農業?でも農家は野菜だけじゃない!お花農家さんって知ってる?」農家タイプ、経営スタイルも色々である事を知っておくべし。アネモネ摘み体験レポ


例えば、今の季節だけアネモネの苗を植える仕事を手伝ってほしい、とか、しょうがの植え付けや収穫を手伝ってほしい、トマトの季節だけ、とか。確かに、それらは知り合いの人からメールで回ってくる、近所の人から声をかけられる。そんなスタイルで回っている仕事。


渡邊さんは「今、村に残っている地元の若手は、フルタイムの仕事(例えば公務員・農協職員など)について働いている方が多いので、季節労働をする人が減っているんです。でも、住民が生活するためには必要不可欠な仕事(除雪など)もあり、労働者が高齢化して人手不足で困っている状態」ともおっしゃっていた。


◾️渡邊さんに「季節労働」と「ハローワークに出てない仕事」について詳しく聞いてみた。


季節労働がメジャーな長野ではどんな働き方がありうるのか、気になったので改めて渡邊さん
に詳しく教えてもらった。

「かなこさんの地域では、冬はどんな仕事があって、夏はどうか?など季節ごとの仕事ローテーションを教えてもらえませんか?」

「あと、それらの仕事はハローワークには出ていない、口コミで回ってくる仕事ですよね?どうやってみつけたらいいんでしょう?」


渡邊さんからの回答はこちら。
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◾️冬の仕事

冬期間の仕事は、大きく分けると2つの仕事になります。

1.スキー場勤務
周辺市町村にもたくさんスキー場があるので、冬の間はスキー場へ働きに行きます。

2.除雪関係
道路の除雪と雪下ろしの2つに分かれます。道路除雪は、生活に支障がきたさないように、重機で道路の除雪に当ります。

雪下ろしとは、屋根に積もった雪の片づけ。雪をのっけたままにしていると、家が倒壊しますので、ある程度になったから各家で雪下ろしをするのですが、お年寄りなど、自分で雪下ろしが出来ない人は、人に頼みます。

いずれも、土建屋さんが会社として請け負ったり、市町村が臨時職員を雇って作業に当たりることも多いです。

◾️夏の仕事


冬の季節労働している方は、農家や森林組合で山で伐採作業員、土建屋さん達です。 農家の経営はそれぞれですが、夏は畑作をし、冬はキノコ小屋でキノコ栽培をしてる方や、まれに夏に稼ぎまくって、冬は仕事しないという人もいます。 自然環境に合わせて、自分に合った労働をしているのが印象的です。


◾️季節のローテーションは?


4月下旬~:農作業の準備、種まき、雪融けの早いところから山菜採りなど 5月~10月まで:本格的農業 11月:冬の準備、野菜の取り込み、片付け等 11月下旬ごろ~:ずっと雪 12月~3月下旬:スキー場や除雪などの冬仕事へ →その後、雪解けの様子を見て、農作業の準備へ となります。

★このほかに、作物によって収穫の時期限定(1日~1か月)での仕事もあります。


◾️「出稼ぎ」は健在


「出稼ぎ」というと、戦後すぐぐらいのイメージがありましたが、この近辺ではまだまだあります。12月限定ですが、築地のかまぼこメーカーで、おせち用のかまぼこやだて巻きを作るのだとか。そこでかなり稼いで、1月~春までは何もしないという強者もおります(^^;

◾️仕事のみつけ方


仕事については、おっしゃるように、口コミですね。 たまに、村内放送で(各家庭に放送が入る)、村内企業の職員募集などのお知らせも入りますが、ハローワークに出ることは、ごくごくまれです。
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なるほど〜。長野のように季節労働がネガティブな意味ではなくフツーに残っている地域で、丁寧にそれらを組み合わせて生きる、というのはある程度できそうなんだね。

田舎で正職員を探すのはハードルが高いから、まずは契約か臨時の仕事・協力隊から入って暮らしてみて、村に溶け込むうちに、ハローワークにのってない仕事情報が回ってくる関係性を作る。それから先はこういったものを組み合わせて暮らす、というのも一つなのかもしれないなあ。

 渡邊さん、とても詳しくわかりやすく答えてくださって、ありがとうございました!これからも飄々とお元気で暮らしてね〜また行きます!

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