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発酵かあ・・・最近、発酵デザイナーの小倉ヒラクさんと少しだけやりとりしたあと、触発されたのかお味噌壺を取り出して洗って干した。祖母の形見。2年もののお味噌をこれに入れ直そう。


ぷつぷつ、つぶつぶ。ぷくぷく。


目に見えないところで、そのうち目に見えて。生きてる良い菌たちが発酵していく音。

過発酵になればすっぱくなり、うまくいけばちょうどいい加減の上質な味。

お味噌も、甘酒も、パンも。

それらは体に元気をくれ、美しさにも貢献してくれる。



発酵にかかる時間、「目に見えないあいだ」みたいなものを、たいせつにしたいなと思う。文章も、イラストも、現れ出るものも。



ぷつぷつ。

もうちょっと溜まるまで待って。

もうちょっと、もうちょっと待って。

最近わたしの内面は、こんな風に言ってる気がする。



速すぎる、情報のスピード。

流れていく、莫大な数のものたち。

すり抜けていく、知るということ。

もっともらしき、答えのようなものが、毎日毎日どこかで提示される。



わたしがやりたいのはそういうことなんだろうか?
描きたいのは、きっと、情報ではなく「情緒」「情景」のあるもの。

流れていかない、流されない、体に溜まってまた巡るもの。



「ケイコさんのブログは、ブログと思って読んだことがない。毎日、物語を読むように読んでる。体の奥にとどまって、また見返したいと思うもの。」
そんな風にいってくれる人たちの声が、とてもうれしい。だけど、どうやってそれを守り促進させていけばいいのか。



体内に入ったものが、見た景色が、出会った人たちが、わたしの中に溜まって、沈殿する。

ぽつ、ぽつ、ぽとん、ぽとん・・・と、一滴一滴、時間をかけて濾過していきたい。

そのスピードで、そのプロセスで。


目に見えない「あいだにあること」を、一つ一つ照らして。


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