なんで出産に瞑想を?
(仏教本なのにめちゃ売れてるすごい本↑)
魚川さんも興味を示してくださり「あ、この話って面白いのかな。いつかちゃんと掘り下げてみたいな」と思った。
わたしは、出産まで体が不調だった。妊娠初期まで陶芸作家をしており、すでに入っていた銀座での展覧会の準備のためにろくろを回していたら不正出血に。
つわりは6ヶ月ごろまであり「やっと安定期に入った」と思って高知への移住準備を進めていたら、がんばりすぎたのかお腹がはり、このままじゃ早産になるということに。
助産婦さんには「妊娠した時の状態は人によって全然違うから。あなたの場合はできるだけ安静にした方がいいのよ」と言われ、8ヶ月からは寝たきりの絶対安静を命じられた。夢見ていたマタニティヨガも、お散歩も家事さえもできなくなってすごくストレスだった。
つわりは6ヶ月ごろまであり「やっと安定期に入った」と思って高知への移住準備を進めていたら、がんばりすぎたのかお腹がはり、このままじゃ早産になるということに。
助産婦さんには「妊娠した時の状態は人によって全然違うから。あなたの場合はできるだけ安静にした方がいいのよ」と言われ、8ヶ月からは寝たきりの絶対安静を命じられた。夢見ていたマタニティヨガも、お散歩も家事さえもできなくなってすごくストレスだった。
その中で、少しでも自分が赤ちゃんのためにできることってなんだろう?と考えたら、毎日おなかを触って話しかけることと「瞑想すること」だった。
「体を鍛えることはできない・・・じゃあもう、精神を鍛えることしか残っていないんじゃない?」出産の究極の痛みをできるだけ冷静に受け止めて安産できるように、毎日寝転びながら瞑想した。
「体を鍛えることはできない・・・じゃあもう、精神を鍛えることしか残っていないんじゃない?」出産の究極の痛みをできるだけ冷静に受け止めて安産できるように、毎日寝転びながら瞑想した。
よく、テレビでは女性が思いっきり力んで出産してるシーンがあるけれど、自然出産をした友人や助産婦さんには「痛みが来ても、できるだけ力をいれずに息を吐いて逃がしていった方が産んだ方がうまくいくよ」と教えてもらった。
瞑想と客観性
その頃のわたしは、呼吸を見ていく瞑想を取り入れていたので、ちょうど「息が詰まりそうになったら吐く」を意識しやすかった。瞑想は、どんな感覚や感情が来ても「観察」する客観性を育むものなので、きっと出産には有効だろうと思った。
前提:瞑想=安産じゃない
出産に瞑想モードを取り入れてみたことで、わたしの場合はとてもよかった。ただ「 瞑想してれば安産できる」という単純な方程式ではないのでご注意を。
出産というのは、ひとりひとりの様々な要素・条件が重なって成り立つもの。思うようにならないことの宝庫だから。また「痛みを感じること=正解」でも何でもないので、選んで無痛分娩をするのもアリだし、帝王切開も必要なこと。どんな出産も素晴らしい誕生の瞬間。
今日の話はそんな前提で聞いていただけたら嬉しい。
出産というのは、ひとりひとりの様々な要素・条件が重なって成り立つもの。思うようにならないことの宝庫だから。また「痛みを感じること=正解」でも何でもないので、選んで無痛分娩をするのもアリだし、帝王切開も必要なこと。どんな出産も素晴らしい誕生の瞬間。
今日の話はそんな前提で聞いていただけたら嬉しい。
出産の痛みをどう迎えるか
それにしても、出産というのは究極のドキドキもの。よく、友達にも「出産のときってどれだけ痛かった?わたし、それが小さい時から怖くて」と聞かれる。忘れられるから大丈夫っていうけど、覚えてないくらいの痛みに間違いはない(笑)
今まで感じたことのないものすごい痛みが来るわけだし、生死に関わる可能性もある。予想外の展開もありつつ、さらに 逃げられない痛みや恐怖にどう対応するか?が問われるよね。
大きくみれば、何が起こるかわからない人生の、いざという時のサバイバル力や対応力も鍛えられる出来事。そして何が起こっても、最終的には手放すことしかできない出来事でもあるのかも・・・わたしは、そんな風に感じていた。
大きくみれば、何が起こるかわからない人生の、いざという時のサバイバル力や対応力も鍛えられる出来事。そして何が起こっても、最終的には手放すことしかできない出来事でもあるのかも・・・わたしは、そんな風に感じていた。
実際の出産ではどうだった?力むと上がり、息をはくと下がる
本格的な陣痛が始まって、助産院に到着し、2時間くらいで息子は産まれた。わたしが選んだ助産院はお家のようなアットホームな空間。かわいい部屋のベッドの上で、温かな助産婦さんと家族に見守られて、フリースタイルで産める場所だった。
(参考:「TED動画」産み方は生き方。私が出産した「あゆみ助産院」佐古かずこさん)
(参考:「TED動画」産み方は生き方。私が出産した「あゆみ助産院」佐古かずこさん)
さて、 ドカーン!っていう痛みが来て、死ぬほどイタイ!ってなってる時、自動的に体がこわばるのを感じた。すごく力が入ってしまう。 飲み込まれて、同一化していきそうになる。痛みそのものになると、もっと痛みがフォーカスされてひどくなってゆく。
体力の消耗が激しく、子供が自然に降りてこない。むしろ逆流しちゃうんじゃない?ってくらい、ぴたっと停止してしまう。
「そうだそうだ、こういう時にとにかく息をはくんだ」思い出して、瞑想モードになってみる。息をはき、力をゆるめ、逃がしていく。痛みはどんどんやってきて、そのたびにウッてなり、飲み込まれそうになる。そのたびに意識を呼吸に戻して・・を繰り返す。
そんなことを言っても時々、びっくりするほどの痛みにやられて、不安や恐れも出てくる。
でもそれらに飲み込まれてパニックでもなれば、対応を手放すことにもなってしまう。
とにかく無理やり、呼吸に意識を戻す。
す〜っと息を吐くたびに、赤ちゃんは下の方に降りてくる。そうそう、これでいいんだ。
妊娠中、何度もイメージして「息を合わせて気持ちよく産まれようね」と赤ちゃんに話していた。
子どもとはじめて目をあわせたとき「やっと会えたねえ、息をあわせてくれてありがとう」と感動して涙が出た。
「妊娠中は大変だったけど、出産は安産やったね。できることがほとんどない中で、瞑想だけでも頑張ったあなたは、えらかったよ」と助産婦さんがなでてくれ、また泣いた。
まとめ
そんなこんなで、わたしが出産と瞑想をつなげて得た体感・学びのまとめは、こちら。
1、感情・感覚=自分と同一視してしまうと、恐怖に飲み込まれて冷静さが保てず、対応力が落ちてしまうこと。
2、どんな痛みも、一過性のものであること。出産のように死ぬほどの痛みも、やっぱり過ぎ去るという実感。
3、痛みや感情に「 あっち行け!こないで!」と嫌悪したり避けると、もっと膨らんでしまうということ。
4、力んで対処すると、余計にこじらすみたい。力をぬいて受け止め、置いておいた方が自然な流れとともに過ぎてゆく。これが諸行無常?
5、感覚感情にのっとられず、少しばかりの平静な自分を「呼吸」をきっかけに「現実的な今ここ」にとどめること。そのパフォーマンス力。
ちょっと言い過ぎかもしれないけれど(笑)マインドフルネス的な感覚を感じた。
これは、出産に関わらずいざという時や究極のサバイバル時に使えるポイント。人生のいざという時にも、まずは一呼吸して平静になってみると、打てる手が違ってくると思う。
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