■新鮮な野菜だけじゃなくて、お花もとれる田舎。


高知の山奥に移住してから、直販市に行くと、新鮮な野菜と一緒に「新鮮なお花」も買うようになりました。そう、ここにはお花農家さんもいるんです。
ある日、お花農家さんのミドリさんから「アネモネがもうシーズン終わり。出荷できない最後のぶんを摘みに来ていいよ」とお声かけ頂きハウスにいかせてもらうことに。

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ハウスは、こんな美しい棚田の上にあります。すごい景色!

入ってみると、びっくりしたのは・・・
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そう、野菜が畑に植わっているのはいくらでも見たことがあるけど、お花が畑に植わっている様子は、みたことがない。なんだか、新鮮な光景でした。
 
「もうシーズン終わりやき、お花開きすぎやけど・・・」ということですが、私達にとっては、まだまだきれいなお花を摘ませてもらえて、ありがたいこと。
 
そして、このハウスの中は温度が高い。この暑さに耐えられる体力がすごい!と尊敬。

■お花農家さんの経営


ミドリさんにお花農家さんのやり方についてお話をうかがって、とても面白かったんです。
基本的に、例えば農家と思い浮かべると=野菜って思いがちじゃないですか。
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だけど、田舎へやってきてからは「お花農家さんもあるんだ~」って幅が広がった。
ミドリさんちも、もともとはトマト農家さんだったみたいだけど、夏に収入が偏ってしまったり、一種類で不作だった場合のリスク回避を考え「自分達には一年通して安定的に出荷できるお花農家のほうが合っているかも」と考えて花農家を始めたみたい。

■農家タイプいろいろ


お花農家さんにも色んなタイプがあって、例えば高値で売れるけれど球根のコストが高い「ゆり」などを作るか、それとも値段とコストがどちらもリーズナブルな「アネモネ」を作るかで、経営のあり方も違う。

ミドリさんちでは、アネモネ→トルコキキョウ→〇〇〇と一年通して安定的に、比較的リーズナブルなお花を出荷していく体制。「ドカンと売れることはなくても、安定して出せる。そして、もし一種類が不作であっても、次作るお花でリカバリーできる。それが私達の性格には合ってるかな~と思って」とのこと。

実際、嶺北地域には他の花・方法で経営されている若手花農家さんもいて「農家さんも、その人のタイプに合わせた経営を作っていくんだなあ」と思いました。それぞれのやり方に、メリットデメリット、良さもしんどさもあるんだろうけれど、最終的に自分にどんなスタイルが合っているか?を見極めることは大事。


もし漠然と「将来農家になりたい、移住して農家をしたい」という方は、事前に色々な種類の農家があるということを知り体験しておくと全然違うかも。そして、農家経営としてどのようなあり方が自分には合っているのか?実感しながら考え、選ぶことは大事なんだろうなと思いました。
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■作業しながらの会話っていいな。移住希望者、移住者にはおすすめ


この日はお友達と一緒にお花を摘みにいかせてもらったんですが、お花を摘んだり、田植えしたり、保存食作ったり、お料理したり・・・作業の中で何気なく会話するのっていいなって改めて感じました。

「話そう」って構えない、身体を動かしながらの何気ない話のつみかさねで仲良くなっていく部分ってあると思うんですよね。移住してきてすぐのころから今まで、何度となくこうやって色々な人と作業してきたけれど、その回数が増えるとともに、親しみもわいていく。


移住者同士でも、移住者と地元者でも、そのうちにうちとけて、何かあれば相談できる相手になったり、子供もふくめて大家族みたいな存在になったり。こういう積み重ねが、田舎で暮らしていく上での人的な環境を作っていくから、これから移住する方にはおすすめです。
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■何気なく声をかけてくれる人の存在


たくさん摘ませてもらって「ありがとうございました」っていうと「またおいでね~」と。なんて温かい・・・(*'-'*)お隣のKさんちに寄ったら、これまた「お茶していき~」とお声をかけていただいて、手作りのかき餅を頂き、おばあちゃん達と茶話。こういう方が地元にいらっしゃることで、外から来た私達の安心感も幸せも増えてるなあと実感。
ほんとにありがたいですし、自分達もこんな存在になりたいなって思いました。

■プチブーケのおすそわけ


今まさに満開になろうとしているお花と、つぼみ、そして庭のミントをあわせてプチブーケに。台所にあったオーブンペーパーでくるっと巻いて、コットンリボンをつけました。いつもお世話になってるお義母さんへおすそ分けしたら、とっても喜んでくれました。
お花って摘んでるときも、眺めるときも、もらっても、あげても嬉しい存在。
田舎の仕事をまた一つ知れた一日でした。

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■著作エッセイ漫画
山カフェ日記~30代、移住8年。人生は自分でデザインする~ 山カフェ日記~30代、移住8年。人生は自分でデザインする~ [コミック]







■私がオーナーをしている、
自然派菓子工房「ぽっちり堂」
山の素材で手作りした優しいお菓子ギフト。