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「地域に移住するには、何か一芸持ってないとだめですか?」
「えーっと、別に一芸なくても普通で大丈夫ですよ」



これ、よく聞かれる質問なんです。
マスコミなどに取り上げられる移住者には、たまたま、起業したり、どこでも食っていける一芸もっていたり・・・・という方が多いからかな。


「みんな移住者は一芸もってるんだ」「特別だから田舎でも生きていけるんだ」という少々誤解の入ったイメージを持たれるのかもしれません。

近年では特に普通のご家族(都会でも普通にサラリーマンやっていて、ライフスタイルを変えるために移住してきたなど)が多くなってきました。


彼らは主に、地元の企業やお店、サテライトオフィス、病院、介護施設などで働いています。(多くが臨時、非正規です)そしてもし働き方や人柄が良いと、声がかかって引き抜かれたり、ずっと職場にいて欲しいということになる方もいます。



暮らしの中では、集落の会や、PTAなどに出席。
近所の方や保護者や、色々なつながりの方と、それぞれのペースやスタンスで付き合っていらっしゃいます。



そんな感じで、特に目だった一芸などはなくても普通にその場で暮らしている方は沢山いるのでご安心を。また、そういった一般的な人がいることで、田舎の人もなじみやすくなる良さがあるんじゃないかなあと感じます。




意外な才能が発掘され、伸ばされてゆくことはある

ただ、田舎で暮らしていると、例えば「今度~の会があるから、スピーチして欲しい」
「こんな企画をやらんかね?」
「こんなことを教えてくれんかね?」
と言う風に、色んな依頼がやってきます。


「え、そんな大役私でいいんですか?」って思うんですけど、振り返っても誰もいない。


田舎は人数が少ないため誰かがやらないといけない場合が多く、
「自分でもよければ、初めてだけどやってみようか」と場をこなしていくうちに
知らず知らずのうちに潜在能力が伸びていきます。



その結果、思ってもみなかった得意分野が出来ていたりする・・・そんなことはあるんですよ。


たった一人のインパクト。存在の価値


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都会では地域について語られるとき、「問題解決」が前面に出ています。


もちろん、社会問題を解決することも大事ですし、どん詰まりの時代に、未来に向けて新たなやり方を作り出すことも大事です。


ただ、一方で「田舎に入ったからには、誰もが何かを成し遂げないといけない」と思いすぎ、強迫観念までいくのは偏りすぎだと思います。


私は田舎で暮らしていて、より一層「一人の存在の価値」の大きさを感じます。
その場所を愛し、一生懸命仕事をし、丁寧に暮らしていく人が一人でも多く存在することのすごさ。


空家に光がふたたびともり、その人たちが幸せに生きることで、
周りの人にも元気が出て活気付いていく変化。
それだけでもすごく大きな価値だと感じています。


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講演(移住支援、地域活性化、キャリア授業)や田舎へのスタディツアーも行っています。
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■私、ヒビノケイコの著書。高知の山奥で暮らしながら新しい時代のあり方を創造中。

山カフェ日記~30代、移住8年。人生は自分でデザインする~
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私がオーナーをしている地元素材のお菓子工房。体と心にやさしい、焼き菓子ギフト。