大学の先生って楽な仕事?・・・じゃないみたいです。


昨日の記事では地域と大学の連携、現場での課題についてお話しました。あまりにも反響やシェア数、PVが高く、びっくりしてます。実は全国共通の「あるある」だったんですね。

大学から夫がつとめる移住支援NPOれいほく田舎暮らしネットワークぽっちり堂への視察、私が時々大学に呼ばれて講座をしにいくこともあり、(地域関係、アート系)大学の先生達とはふだんからお付き合いがあります。


大学の先生って、何かと批判されがち。人によるのかもしれないけれど、私が関わる先生たちはそばで見ていると実際はかなり働いてらっしゃるな~って感じます。お話をうかがっていると、

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こんな実情があるみたいですよ。


学生さんへの決め細やかな対応は、もはや神?



最近の先生は、学生さんへの面倒見が良いなって感じます。
素直で真面目、良い子が多い反面、

「どうやって大人と話していいかわからない」
「授業以前に、レポートのかき方さえわからない」
など、

以前なら大学に入る前の高校までの教育や家庭で教わっていたこと。
教えなくて良かった領域まで教える必要が出てきているとのこと。


時には「私、お母さんじゃないんで!」とブチ切れそうになることもあるらしいけど、
学生さんに細々と対応し、粘り強く教えられ「今はわからなくても将来何かの役に立つかも」と長い眼で見守られる姿は、ほんとにすごいです。



実際に地域で関わっていても、自分で考え、コミュ力も高い学生さんはやっぱり違うなと思うことが。(AO入試の子はそんな子が多いと聞きました)親になった今、せめて自分で考え自分で動ける子に育てておかないとなあと考えさせられます。

地域大学連携で、「この先生のゼミはちょっと違う」と思う先生は


しかも、今は地域と大学の連携も進み、地域の人とのコミュニケーションをとる必要があります。
いきなり地域に行って「研究させてください」とか「今度なんかさせてください」って言ったとしても、正直浅いことしかできない。

私が「すごいな~、この先生のゼミは違う」「この先生だったら一緒に地域連携して何かやりたいな」と思う先生の特徴を考えてみたんです。

・地域との下地を長年かけてしっかりと作られてこられた方。
・学生のコミュニケーション能力をしっかりと引き上げてこられた方。だなって。


中には地方再生ブームが来るずっと以前から、地域へ足を運び続けてきた先生も。大学側には「経済の教授やのに、何で地域とか行ってんの?」と理解されないながらも必要性を感じ、コツコツ継続されて来られた先生もいます。

時には学生さんのことで地域の方に怒られて頭を下げに出向いたり、休日関係なく面倒くさい付き合いもしたり。学生達にはうまく伝わらないことも沢山あるけれど、それでもコミュニケーションをとって・・・。間にはさまれながら、目に見えない地道な努力をされているんです。




そのかたわら、実務や自分の研究を進めたり論文も!なんて、ほんとすごすぎる。
ある先生は「大変だけど、そこまでやっていかないとうちみたいな弱小大学はつぶれそうなんで・・・」と苦笑いしながらおっしゃってました。
真面目な先生ほど真摯に向き合うため、やることは無限になっていくのだろうなと思います。

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地域に入ってくる先生の2タイプ別・有効活用方法。


地域で活動されている方へ、某国立大学のA先生から聞いた豆知識をご紹介。
研究や実践、フィールドワーク、インタビューのため地域に入ってくる大学の先生はたくさん。
その先生とどう付き合っていけばお互い持っているものが分かち合えるのか?
というお話から「ああ、そういえばこんな有効活用方法がありますよ~」って教えてくださいました。



先生にも色んなタイプがいるけれど、ざくっと分けるとこの2つだそう。

1、同じ地域に長年入り込み、実践研究をされている先生
2、全国各地をまわり、たくさんの事例を集めている先生


1の場合は、じっくりとお付き合いしながら、地域と大学お互いにとってメリットがあり生かしあえる関係を育てていく・・・という場合が多いかと。

2の場合は、地域側にとってその場限りになることもありませんか?(もちろん人にもよりますが)
地域の人が時間をつくって、インタビューや事例を精一杯お答えしたあと、先生が去っていかれる後姿を見て「う~ん、なんだかなあ」なんて。



A先生はこの2のタイプの先生について、

「そういう先生の場合は、各地の事例を沢山知っているので、自分の地域が今取り組んでいる課題や悩みをお話して、その参考になりそうな事例を紹介してもらえばいいですよ」
と教えてくださいました。



なるほど~。確かにそれはいいですね。
学生や社会人向けの講座にスピーカーとして呼んでもらって、全国で協力関係を結べる人と出会えることもあるかもしれない。先進事例地のキーマンともつないでもらえるかもしれない。
もっと考えれば、分かち合えるものが沢山掘り出せるのだと思います。


お客様扱いでもなく、支援する側でもない、お互いが当事者として生かしあえる形

地域⇔大学どちらかが一方通行になるんじゃなく、何かしらお互いにメリットがある関係性を作っていく。その方が、長い眼で見て持続可能な関係が持ちやすいんじゃないかな?と思います。


地域と大学、学生と社会人。みんなが良い感じで交じり合えたとき、キラキラした何かが生まれていきます。試行錯誤だらけの地域大学連携。これからも学びあいながら、ともにプロセスを紡いでいきましょう。

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■私、ヒビノケイコの著書。高知の山奥で暮らしながら新しい時代のあり方を創造中。

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